この映画でのアンジェリーナ・ジョリーの評判は聞いていたけれど、本当にいい。
とても魅力的だったし意欲をもって演技しているのがわかる。この役をこんな風に自然に身についたもので表せる女優さん、他にあまり思い当たらない。もっと小奇麗になってしまうか、技巧を感じさせるかになるんじゃないだろうか。
実はこんなに有名俳優が沢山出てくる映画だとは思っていなかったのでウーピー・ゴールドバーグが出てきたときにはああ、そういう映画ね、と思ってしまった。
原作の雰囲気がどのようなものだったのか読んでいないので分からないけれど、周りを固める俳優達をもっと軽くしたらこの作品はまた全く変った魅力を持ったのではないかと思う。
精神の病について広く考えさせたいという気持ちがこのキャスティングに現れているのなら、成功なのかな?
『カッコーの巣の上で』みたいなものも少し想像していたのだけれど。
精神病とは特別な事ではなくて誰にでもある一面が拡大されただけ、と最後にスザンナが言っているが、本当にそうだ。よほど重い症状の事はわからないが…。
誰しもの心に闇や疵はあって、それに押しつぶされないように闘っているんじゃないだろうか。
かと言ってじゃあ病気だと思っているのはただの言い訳や逃げか、といったら決してそうじゃない。風邪と同じように、こじれてしまったらやっぱりそれはお医者さんにかかるべきなのだろう。
日本ではまだどうしても精神の病を特別視する傾向にあると思う。
だからこそその病気に逃げ込まずにいられるひともいるだろうし逆に認めず、顧みず、どんどん病にはまり込んでいってしまっている例もあるのかもしれない。特別な事でも絶望する必要もない、でもそこにはやはりプロの力が必要なのかもしれないから、認識する必要はあるのだろう。
ウィノナ・ライダーは少年みたいで、透明感があった。