著者は16歳の時に、援助交際の道へ進み、拒食症、ドラッグ、妊娠、そして出産…
という道を辿って、今は母親として生活していらっしゃるという…。
そういった過去の経験を包み隠さずに赤裸々に語った本である。
著者は、初体験を済ませた2か月後には、(その恋人がいるにもかかわらず!)
すでに援助交際を始めてしまうのである。最初は友人からの誘いであったようだが、
断る余地は十分にあったのに…。その後、数か月で何十人という人にカラダを売り
続けていく…。ドラッグにしても、知人から薦められれば抵抗もなく受け入れる…。
この種の赤裸々な告白本において、まずもって押さえておかねばならないことは、
「売春」にしろ「ドラッグ」にしろ、「犯罪行為」であるということを冷静に捉えて
読み進めなければならないことである。
こういった「犯罪行為」を断る素振りもなく受け入れていき、後で「気分が悪くなった」
等と述べおられるが、自業自得であろう。本書を読む限り、家庭環境も悪くない。
自分の恵まれた環境に感謝するという意識は感じられない。そのような方が、
「母親」になっている…。 子どもに対して後ろめたさはなかったのか…。
こういった憤怒たる気持ちをさらに掻き立てるものとして、本文を読んでいても、
「オヤジ」たちの変態性や気持ち悪さは語られても、その人たちにカラダを自らの意思で
売っているご自身への背徳感や反省の弁は述べられていない。
本書は、赤裸々に過去を語った点では評価できるが、個人的にはそこから何かを
学びとったり、著者ご自身の反省の念や「今」の生活に活かしている面を読みとる
ことはできなかった。