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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
天才物理学者パウリの裏側の世界,
By 場野量子 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 137 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯 (単行本)
20世紀前半,量子物理学の建設に大きな足跡を残した天才的物理学者パウリの伝記である.パウリは精神的な症状を診てもらうため精神分析の大家であるユングと接触するが,これがきっかけとなって,2人の共同研究が始まる.本書はそのいきさつを中心として,パウリの精神生活を描き出す.著者はかなり詳しく文献の調査を行ったようである.この本でみると,ユングは数秘術やオカルトにはまり込んだ,ただのおバカさんにみえる.魔術的な話はばかばかしくて,少々うんざりさせられる.パウリは,夢判断などをユングに聞いているが,やはり数秘術は数秘術として,科学とは一線を画しているようだ.137という数字は,言うまでもなく微細構造定数αの逆数の近似値であり,電磁相互作用の大きさを示す無次元の数値である.なぜ自然がこういう値を選んだのかは全く分かっていないが,くりこみによる量子補正を受けるものなので,整数137にこだわるのは全く無意味である.またこれを,πなどを組み合わせてこしらえてみても,物理として何の意味もないことだ.本の帯には「なぜ,137という数なのか?」と書かれているが,137に触れているのはほんのわずかの部分であり,本書の主題ではないし,それに対するなんらのまともな回答もなされていない.
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
物理学者が、神秘主義(スピリチュアリズム)に傾倒していく過程,
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レビュー対象商品: 137 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯 (単行本)
原題は『Deciphering the Cosmic Number The Strange Friendship of Wolfgang Pauli and Carl Jung』奇妙な友情で結ばれたパウリとユングの宇宙定数の解読。その後、改題して『137:Jung,Pauli,and The Pursuit of a Scientific Obsession』137~ユング,パウリそして科学的な憑依の追跡。 本書はその邦訳。 ヴォルフガング・エルンスト・パウリ(Wolfgang Ernst Pauli)はノーベル物理学賞の学者で、 カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung)は言わずと知れた精神分析学者。 ユングはフロイトに発した精神分析の後を襲ったが、後にたもとを分かち、ヨーロッパの富裕層に精神分析ブームをつくった人として知られる。 さらに後には錬金術やUFOや神秘主義に傾倒していく。日本では、河合隼雄氏親子がユング派として有名だが、哲学や考え方としてはまだしも 臨床医学としてのユング派の有用性は失われているというのが、現在の判断であろう。 さて本書の興味だが物理学者であるパウリが、神秘主義に傾倒していく過程にある。 物理は突き詰めると、神秘主義に陥っていくのか、宇宙を説く答えにつまり、精神をやみ、 そして、パウリはどんどんユングに近づき、共時性(シンクロニシティ)などでは、まさしく信奉者となってしまうのである。 いったいなぜ。 ところで、当時のインチキ降霊術師は大抵こう言うのである。 「名前を売るには一流の物理学者を騙すのがいちばんだ。あいつら結構頭が固いから騙しやすいしな」
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
物理学と心理学の融合を137というマジックナンバーとともに解く,
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レビュー対象商品: 137 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯 (単行本)
心理学者のユングと物理学者のパウリ(この本を読むまで知らなかった)が心理分析で接点があり、互いの研究に大きな影響を与えたという素人目にも大変面白い。137の謎解きが最後であっけなく終わる(その深遠なる由縁が今ひとつよく判らない)のが物足りなかったが、知的興奮を呼び起こす本だ。
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