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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
充分「あり」だ。,
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レビュー対象商品: 12月のベロニカ (富士見ファンタジア文庫) (文庫)
八年ぶりのファンタジア大賞作と聞いて、読んだ。近年のジュニアエンタメに辟易していたぼくとしては、喜ばしい作品だった。近頃のそれは、「どたばた」やギャグといったものがうるさい感じになっているものが多いが、この作品はいたって真面目だ。魔物などといった類も出てこないところが偉いと思う。 また、近頃のジュニアエンタメ小説は、あまりにも奇をてらったような「奇抜アイデア一本やり」の作品が多い。「そんな珍奇な設定ありえないよ」と思うものが多々ある。そんな中で、この作品は、光る。古典的でおもしろくないという人もいるかもしれないが、話の柱なんてものは古典でいいのだ。終わりに向かうにつれ、オリジナリティが出てくればいい。と、ぼくは思う。 この本を読んで、ぜひ友人知人にも読ませたいと思った。この作品なら、現代のジュニアエンタメとして、誰にでも胸を張ってみせることができる。そう思う。将来このジャンルが、この作品のような方向に進んでいってくれることを、ぼくは心から願っている。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
もちろん大賞に相応しい力作だと思います,
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レビュー対象商品: 12月のベロニカ (富士見ファンタジア文庫) (文庫)
大賞受賞作は本格派、という決まりがあるわけでもないのでしょうが、ファンタジア大賞受賞作である『12月のベロニカ』はファンタジーとしてもとりあえず小説としても充分本格派といえるのではないでしょうか。文章はやや説明調で理屈っぽく、やや堅苦しさを感じる人はいるかもしれませんが、さすがに上手いと思います。ただ、本書の基本となる構成が叙述トリックであり、それを成立させる都合上一人称で描かざるを得なかったのが少し惜しいでしょうか。こういう力のある小説は、三人称で描いた方が更なる描写の広がりが期待できるものですから。 まあ、特にライトノベルの場合は一人称の方が主人公に感情移入し易いという長所もあるので、それはそれでいいのですが。 その叙述トリックに引っかかるか引っかからないかは別としても、充分に面白く読ませてくれる小説です。 叙述トリックの仕掛けはみごとでしたが、三人称でトリックが無かった方が再読しようという気を起こさせる作品になっていたかもしれません。直球勝負でも充分に力のある面白い作品なのですから。
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
美しく、そして悲しい,
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レビュー対象商品: 12月のベロニカ (富士見ファンタジア文庫) (文庫)
これまで多くの人気作家を輩出しているファンタジア長編小説大賞で、8年ぶりの大賞受賞作だというので買ってみました。女神ファウゼルの依代として、代替わりしたその時から死ぬまで眠り続ける女神の巫女ベロニカ。その傍らでベロニカが死ぬその時まで不死と老いることのない肉体を持って守り続けるベロニカの騎士。 ベロニカの後継者となった幼なじみと交わした約束──彼女がベロニカになったらその騎士となる──を果たすため田舎から飛び出し、必死の思いで兵士から騎士まで上がり、ベロニカの騎士の候補者となった“私”は、ようやく約束を果たせそうになったその時、運命が彼らを嘲笑うかのように事件が起こった── ストーリーの美しさ、悲しさ、作品中に巧みに仕掛けられた、あっけにとられた仕掛けの数々。これほど完成度の高い作品はそうそうお目にかかれるものではなく、これならば入賞しても不思議はない、否、これで落とされるわけなどないと言える作品です。
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