ゾノは多くのサッカーファンにとってまさに期待の星だった。
りトバルスキーには「世界に通用する」と挙げられ、
ダイナスティカップの活躍では韓国のチャブンクン監督をして
「うちに前園がいれば世界と戦える」と言わしめた。
しかしアトランタでのマイアミの奇跡をピークにそのプレーは下降線をたどる。
過度の期待、マスコミ、移籍トラブル、本人の慢心、ケガ・・・・
何が原因だったのかは本人も含め未だに判然としない。
この本を読んでも移籍の交渉の過程でのクラブに対する不信感が
最大の要因のように書かれているが、果たしてそれだけだろうか?
しかし世界ではトッププレイヤーが怪我でもないのに突然の不調に陥るケースは珍しくない。
世界最高のストライカーといわれたシェフチェンコはチェルシーに移籍し、
散々な成績でレギュラーを失ったし、あのロナウジーニョですら
ドイツワールドカップを境に輝きを失ってしまった。
サッカー選手は他にスポーツ選手以上にデリケートなのかもしれない。
しかしこの本の表紙の前園はかっこいい。
その野性味あふれる眼光は確かに何かをやってくれそうな期待感がある。
この本はその前園の一瞬の輝きを再び私に思い出させてくれた。