「百億・千億」以前の萩尾先生の作品。
未だ自らの「運命」を受け入れるしか出来なかった頃の少年達がここに居る。
(「百億。。。」以降は、運命に抗い闘う人物が描かれる事が多くなったからだ)
連載当時のカラー頁も掲載されていて、一気に子供だった頃の自分にタイムスリップしてしまった。やはり一流の作品は、どれだけ時間が経過しても古臭さを感じさせない。
当時は、「なぜ、実写映画でこれだけのストーリー構成を持ったSF作品が作られないのか」不思議に思ったものだが、今にして思えば「それも」当然なのかもしれない。
「それは」萩尾望都にしか描けない、繊細で透明な世界だからだ。
アニメ映画は製作されたが、やはり「これは」コミックでしか表現できない世界なのだ。
同時に続編も収録されているが、こちらは幾らか趣が異なってくる。
「運命」に抗えなかった四世に王様が叫ぶ。「私は嫌だ!」
そう、甘んじて「運命」を受け入れていた「彼ら」は大人になって、自らの「運命」と闘っていかなければならないのだ。
長年のファンも、近年の萩尾望都しか知らない読者も、彼女の世界を存分に楽しめる一冊。
ゼヒ「買い!」だっ。