待望の小西さんのソロアルバムは、曲・歌詞・その名義まで、とても意外な形になりました。
しかし、ここ数年の活動から考えるとひどく納得できるものです。
ピチカートファイブからは非連続な作品に見えるかもしれませんが、ピチカートファイブもその後期には美しいメロディと情のこもった歌詞の楽曲が数多くあり、本作品がその延長線上に位置することは間違いありません。(むしろ解散後の10年間をかけてゆっくり、じっくりと熟成したものだと思います)
人生は楽しいことばかりではない。そして人生の最後には死が・悲しみがある。しかし、、だからこそ人生は美しい。
世界中から集められた悲しい楽曲たちは、小西さんのシンプルで美しい編曲によって、原作以上の深い意義を持ったように思います。
私は高校時代からピチカートを聴いてきました。希望に満ちあふれた高校時代からかわって、現実に揉まれ、仕事を持ち、家庭を持ち、子供を持ち、入院している親の病に気を揉む今、かつてのピチカートよりも、この楽曲にリアリティを感じます。(悲しいこともあるけれど、だからこそ人生は素晴らしいし、楽しめるのです)
あの頃よりも成長したピチカート好きな人たちにぴったりなアルバム。小西さんの最高傑作だと思います。
(同じように小西さんの編曲で邦楽をカヴァーする前園直樹グループの作品も大変良いですが、こちらの方がポップで、楽曲も編曲も歌手陣も豪華です。まずはこちらをお勧めします)