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100万回の言い訳 (新潮文庫)
 
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100万回の言い訳 (新潮文庫) [文庫]

唯川 恵
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

知り合った頃、この人と恋人になりたいと思った。恋人になったら、結婚したいと思った。夫婦になった今、次はどうすればいいのだろう―。士郎と結子は結婚七年。平穏な生活で仲は悪くない、だけど何か足りない。ところが思いがけない事による別居生活が始まって、ふたりは…。離れて、恋をして、再び問う夫婦の意味。結婚に悩めるあなたの胸に、静かな波紋を呼び起こす長篇小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

唯川 恵
1955(昭和30)年、金沢市生れ。銀行勤務などを経て、’84年「海色の午後」でコバルト・ノベル大賞を受賞。恋愛小説やエッセイで、多くの読者の共感を集めている。2002(平成14)年、『肩ごしの恋人』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 512ページ
  • 出版社: 新潮社 (2006/05)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101334293
  • ISBN-13: 978-4101334295
  • 発売日: 2006/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 4.0 自由があるからこそ悩むこと, 2007/4/13
レビュー対象商品: 100万回の言い訳 (新潮文庫) (文庫)
主人公の結子が冒頭で 「子供をつくろう」 と思う。

「ものすごく積極的に、というわけでもないけれど、いてもいいんじゃないかって思っているのも確か」 と士郎に向かって言う。

結婚生活に大きな不満を持つわけでもないし、むしろ幸せに過ごしている夫婦である。

しかし、ひょんなことから、別居生活を送ることになる。

別居生活では、それぞれが別の異性に惹かれていきながらも、結局は…。

著者の力量のおかげか、ぐいぐい読み進めていくことができたが…と、いまひとつスッキリしなかった。

しかし、解説を読んで、この本の本質が理解できた。

”決断困難症” ←(解説より引用)

解説に、主人公の結子は 「現代社会で自由を享受するための要件をクリアした恵まれた人」 とある。

自由であるからこそ、自分の進む方向に迷い、選択肢が多いがゆえに苦しむ。

そして、何かを決断できない時、 ”言い訳” をしてしまうのである。

一方、対照的に表現される志木子は、能力があるわけでもない、美人でもない。選択肢が少ないタイプの女性である。

思わぬ妊娠の結果、未婚の母として、必死に子供を育てることとなる。

ところが、「ものすごく積極的に」 と意思を持って行動することにより、志木子は、だんだん魅力的な人物に映ってくる。

どんな選択も許される自由な社会になったからこそ、選択に悩むこともある。

「ものすごく積極的に」 と思うことには進めるが、思わないことには迷いが生じる。

しかし、タイムリミットがある出産は、いつかは与えられてきた選択肢が奪われる。

38歳を迎えた結子の冒頭の思い、共感できる女性も多いのではないか。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ゆっくりと物語にひきこまれていく, 2006/9/25
レビュー対象商品: 100万回の言い訳 (新潮文庫) (文庫)
唯川恵『100万回の言い訳 』

38歳のデザイナー結子、

その結子の夫である会社員の士郎、

その士郎の亡き母に似ていると言う理由で士郎がいろいろと世話をする匠という5歳の子を持つ21歳の志木子、

結子の会社の同僚である29歳の陸人、

この4人の立場から語られる500ページ超の恋愛小説である。

結子と士郎は、

上階の火災によって自宅が水浸しで住めなくなったことをきっかけとして、

別居生活をはじめ、

その結婚八年目の八年ぶりの別居生活にお互いが居心地のよさを感じるようになり、

積極的に戻ることなく、

お互いなんとなく不倫関係を持つようにもなる。

4人と彼らの周囲の人々のの心理描写というか、

ある行動に至る理由・言い訳が多様で、

急激な展開や、想像もつかないような行動はないが、

平凡と言うわけではない。

ゆっくりと物語に引き込まれていくような感じでした。
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5つ星のうち 4.0 納得できない, 2011/9/13
レビュー対象商品: 100万回の言い訳 (新潮文庫) (文庫)
最初に読んだときは,あまり違和感なく面白く一気に読めた.感情表現がうまい.さすがは唯川恵.物語の最後もそつなくまとめている.夫婦にとって大事なものとは何かということをさりげなく表現している.でも次第に違和感が生じた.夫婦お互い様の行動と言えば,そうなのだが,結子の行動はやはり納得できない.陸人と浮気し,後ろめたさを感じつつもずるずると引きずり逢瀬を重ねる.陸人のアパートで,出張先で,また正月の休み中に士郎がいるにもかかわらず出かけていって深い関係を持つ.士郎も同じようなものだし,お互いが相手の浮気に気付かないうちに(多少うたがってはいるが)物語は落ち着くところに落ち着いて終わる.しかし,もし士郎が結子の浮気を知ったらどうだろうか.女性の読者は自分のことを棚に上げてと思うかもしれないが,夫婦関係は一挙に破局に向かうのではないだろうか.士郎は結子のことを許すことができるだろうか.将来にわたって信用して家庭を築くことができるだろうか.結子はそれこそどのような言い訳をするのだろうか.100万回の言い訳をしても士郎の心のもやもやや不信感は解消されることはない.浮気をされた以前の関係に戻ることは不可能に近いと思う.結子が陸人に言う.「主人に対しては何の不満もないの.」と,それなら結子にとって陸人は恋人ではなく,単なるセックスフレンドなのか.長い時間をかけて築き上げてきた夫婦関係を破綻に追いやるような行動をあまりにも簡単にしすぎている.100万回の言い訳をしても相手に納得されないであろう不倫,浮気をあまりにも淡々と描きすぎているような気がした.
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