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10万年の世界経済史 上
 
 

10万年の世界経済史 上 [単行本]

グレゴリー・クラーク , 久保 恵美子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「アフリカのサバンナで始まった原始的な狩猟採集社会から、一八〇〇年ごろまで続いた定住農耕社会にいたるまで、ほとんどの人間社会の経済活動は、ひとつの単純な事実によって形成・支配されていた。その事実とは、長期的には出生者数と死亡者数が必ず等しくなっていたことである」(本書第二章「マルサス的経済の論理」から)

マルクス『資本論』、スミス『国富論』、ダイヤモンド『銃・病原菌・鉄』に匹敵する、人類の「ビッグ・ヒストリー」を描いた本書は、膨大な歴史資料を分析して大胆な仮説を提示した気鋭の計量経済史家の問題作である。その問題意識は2つある。一つは技術進歩が人口の増加によって打ち消される「マルサスの罠」の時代がなぜ紀元前から1800年まで続いたのか、もう一つは英国が先頭を切った産業革命を期に、「マルサスの罠」を脱却して経済成長を果たした先進国と、サハラ以南のアフリカのように停滞したままの国が「分岐」したのか、である。
上巻は1800年以前の経済社会を豊富なデータをもとに再構成する。

内容(「BOOK」データベースより)

技術進歩が人口増で帳消しになる「マルサスの罠」の停滞時代がなぜ長く続いたのか?スミス『国富論』、マルクス『資本論』に連なる、人類の何万年もの歩みを描く“ビッグ・ヒストリー”の試み。

登録情報

  • 単行本: 315ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2009/4/23)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4822247414
  • ISBN-13: 978-4822247416
  • 発売日: 2009/4/23
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
本書は、著者自身やその他の研究者による研究に基づき、「1800年以降、イギリスなどごく一部の国々の所得は急激な上昇を見せた一方、その他の多くの国々では、それが見られなかったのはなぜか」という点について、代替的な諸理論では十分に説明がされないという傍証的な議論を中心として展開がなされる。その主張を簡単に要約するとすれば、「イギリスの産業革命期とそれに続く経済発展の重要な要因としては、富裕層がより多くの子供を残し、そうした社会層の思考様式や倫理が社会に拡散していったことがあるのではないか」という見方を示しているということになろう。派生して、著者は、主にIMFや世界銀行といった国際機関によって行われている途上国への援助の効果に対して疑問を投げかけている(原題は、「援助よさらば」であり、恐らく、アーネスト・ヘミングウェイの代表的著作の一つに引っ掛けているのだと思われるが、評者は、日本語訳のタイトルのほうが、より内容に合致していると思う)。

経済成長の問題に関心を持つ学徒にとっては、刺激的で、精読に値するものと思われるが、恐らく、学界においては、一つの見方を示したというのが大方の理解と思われ、時間的に余裕がある読者は、ロバート・アレン教授による全面否定的な反論(Journal of Economic Literature誌2008年12月号)を合わせて読まれると良いであろう(なお、評者は、クラーク教授とアレン教授のどちらにも軍配を上げることは出来ない)。

昨今、まことしやかに、国家の「成長戦略」なるものが語られることが多くなったようであるが、「国家」が、その国家の経済成長のために何をなすべきなのか、あるいは、何をなさないべきなのか。そもそも、「経済成長」とはどのような理由で生じ、持続あるいは衰退するものなのかについて、人類はまだ確定的なことを言える段階に至っていないのではないかという思いを新たにした。なお、翻訳は、リサーチャー(日本語で言うところの経済学者)によるものではなく、プロの翻訳者になるものなので、大変読みやすいことを付言しておく。
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20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ahum
形式:単行本
ジャレド・ダイアモンドの一連の書と通ずるものがある。

ただ、タイトルほど10万年の歴史を概観はしていない。

どちらかというと、イギリスで起こった産業革命を中心に
人々の所得や生産性は、どう変わったのか?

もしくは、産業革命はなにをもたらしたのか?について、
微に入り細に入り、解明している。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By はいでお トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 有史以来世界中で幾度も産業革命のチャンスがあったのに何故18世紀末にイギリスに於いて産業革命が起こったのか、その必然性を探し求めている。
 上巻は前座で、産業革命以前と産業革命期の各社会階層間での生産効率や人口再生産や人口・富の移動などに関して論じている。その議論は門外漢にとってはとても斬新であった。
 後半の論点は、産業革命は人口の多数を占める庶民層の知識や生産効率が上昇し庶民層の購買力が急増した為としている。これは上流階層の出生率が高かったため知識階層の庶民層への下層移動が起こった結果であるとしている。上流階層の生産力向上や技術発展は13世紀頃より続いており、上流階層の購買力はその頃から漸増していたが、それらは庶民の生活を改善するもで無かった為産業革命に至らなかったとしている。また英国産業革命期の生産量増加は人口増加が主な理由で、従って国民一人あたりの富の増加は僅かであるとも言っている。
 英国に対して日本では、上流階級層の出生率が小さく、階級の下層移動が少なかった為上流階級の知識や技術が下層に普及しなかったことが産業革命に至らなかった理由だと論じている。このことは現代日本の社会的停滞打開のための示唆となりそうで興味深いと思った。
 最後に人間の幸福について言及し、幸福感は他人より豊かな生活であることを実感することで、所得の絶対値とは相関しないことが立証されていると言っている。世界を平和にするにはこの言葉をよく吟味しなければと思った。
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マルサスの罠と産業革命
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定量化された人類の歴史
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マルサスの人口論をもとにあたらしい視点を持ち込んだ経済史
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