『色即是空(セックスイズゼロ)』の監督、主演コンビが再び組んだ本作は、再開発に揺れるチョンリン(青松)1番街を舞台に、それぞれの夢を抱いて生きていく人々の可笑しくて、哀しい物語です。
土地買収の任務のはずが、純真で予測不可能な街の人々に出逢い、いつの間にか街の世話係のようになっていくチンピラのピルチェ(イム・チャンジョン)。女性ボクサーのミョンランや、イルドン、イスン兄妹、空を飛びたい少年、マルチ商法の会社に勤める女性などのエピソードがテンポ良く語られます。
ボクシングコーチ役のチュ・ヒョン、ミョンラン父のチョン・ドゥホン、自販機のイ・フン、『残酷な出勤』にも出演していたイスン役のパク・ユソン、などなど。ベテランから子役まで、これだけ演技派を並べれば面白くないはずはありません。
そして、やはり注目すべきは、鍛え上げた身体を披露し、激しい拳闘シーンを見せるハ・ジウォンでしょう。リング上だけでなく、殴られ蹴られ、傷ついて、痛いシーンの連続だし、男勝りの無愛想な役柄なのに、とても魅力的です。メイキング映像も必見です。
夢か現実か、くい違いの大きさに戸惑いを覚えるかもしれない最後に訪れる奇跡も、きっと愛おしき人々への贈り物なのでしょう。