なるほどなぁ.確かに日本では子どもが学校から帰宅して「ただいま.」「お帰り.」だけで会話が終わってしまうことが多いなぁ.英語圏では,そこから学校での出来事など、しばらく子どもが自己表現する時間が日本よりも長いことは想像に難くない.
東京の高校で長年英語を教えられた先生からこんな勉強法を勧められた.英語には聞く・話す・読む・書く,の四つの技能があるが,どれか自分の好きなものや得意なものを核として,最終的に英語の四技能を伸ばしていきなさいと.この本からは,英語を書くことを中心にして生徒の総合力を高めようと試みる実践が手にとるようによく分かる.先生とのやり取りの中,自己表現を楽しみながらも,要約する力がついた.長文への抵抗が減ったなど高校生自身が指摘している学力は,大学入試にも重要である.
英語で表現したいのだが,言えそうで言えないときにありがたい「これだけ表現」には,なるほど,これだけでいいんだと思えるものを集めている.ただやみくもに英語で書かせる課題の羅列ではなく,これをたとえ日本語で行ったとしても,十分に知的好奇心を刺激され,一般教養が高まり,占いなど楽しめる英語を書く活動例が本書にはぎっしりつまっている.
英文日記を勧める本はいくつか見受けられるが,中学校中級から高校を対象にした練習帳はあまりないように思う.英語で書くことを楽しみ,その量が増えていくとき,量が質に変わるときが必ず訪れると確信する.