数多あるTOEIC本の中でも特筆ものの本書が、
書店では英語コーナーではなく文庫のコーナーに置かれているのは残念なことです。
この本が優れている点は
(1)著者は実際にTOEICを毎回受け続けている
(2)そこで得た最新の傾向をベースに問題を構成している
という2点です。
簡単なことのようですが、分厚いTOEIC対策本のほとんどはこれらを満たしていません。
TOEICを運営するETSも営利企業ですから、近年は団体受験の主要顧客企業の
求めるスキル=ビジネス英語に的を絞っていますし、それらも需要に応じて傾向を変化させています。
また、実際の問題の中でも難易度の高いものは数%であり、大部分は定石で解けるものばかりです。
つまり、TOEICで700点程度を稼ぎ出すのに必要なのは、
最新の傾向にもとづいた語彙や出題パターンをつかみ、
問題を素早く解くノウハウを身につけることに他なりません。
そのためには分厚い本にかじりついて三日坊主になってしまうよりも、
本書を通勤電車のつり革にもたれながらパラパラとめくっていくほうが、はるかに効果的です。
著者はセミナーで「TOEICは点数でしかないのだから、さっさと必要な点数を出してしまって、
早くビジネスディスカッションのような本来必要な勉強に取りかかった方がいい」と言います。
全く同感です。