出版社 / 著者からの内容紹介
いまや俳句人口は200万人ともいわれますが、これは俳句を作る人のこと。新聞や雑誌、テレビなどを通して俳句と親しんでいる人となれば1千万人は下らないそうです。たった17音字の1行詩が日本人の心に深く息づいているのは、その俳句の核になる「季語」ということばの力によるところが大きいと思います。 ひなまつりの「雛」という季語に、日本人はある共通する思いを抱いています。いきいきとほそ目かがやく雛かな 飯田蛇笏仕る手に笛もなし古雛 松本たかし明るくてまだ冷たくて流し雛 森 澄雄目を入るるとき痛からん雛の顔 長谷川 櫂 一読して、誰もが思い描く「雛」の様子が目に浮かぶと同時に、これまでの人生で出会ったさまざまの「雛」、ひいては自分の人生の節目までもが眼前に蘇ります。「季語」はそうした日本人共通の「思い出」を荷った言葉なのです。 著者の長谷川櫂氏は若手実力派の俳人、そして美しい写真を撮ってくださったのは京都在住の水野克比古氏。オールカラーで展開する本著は、「春夏秋冬新年」別に85の季語を取り上げ、一語一見開きで読みやすくまとめました。 俳句をたしなむ人は手紙をよく書くといわれます。「共通の思い出」を語りたくなるのでしょう。長い人生に、俳句はもってこいの友達です。
内容(「MARC」データベースより)
古今の名句を鑑賞しながら、季語という日本語の美しさを再点検する本。取り上げた季語85は長い歴史に育まれ、日本人の感性が磨き上げた美しい言葉。折々の挨拶語などにも活用し、うるおいのある暮らしを取り戻すヒントにしたい。〈ソフトカバー〉