有元さんの「時間をかけない本格ごはん、ひとりぶん」の中にある、野菜スープ→ミネストローネ→アサリ入りミネストローネ→アサリ入り野菜カレーになる展開が非常に気に入り、本書がその発展形であることを願い、購入しました。
有元さんは冒頭で「回す」という言葉で、本書のコンセプトを語っています。残念ながら、元になる材料をまとめ作りして、料理のバリエーションを増やそうとする意味での「使い回す」がコンセプト。「時間をかけない本格ごはん、ひとりぶん」に出てくる「ゆで鶏」や他の作り置き料理本にある「煮豚」等を作りおき、サラダや麺の材料にする料理法が中心です。
レシピに従って、実際に2,3作ってみましたが、どの料理も余分な調味料をそぎ落とし、簡単な調理法で素材のよさを引き出しておられます。
ただし、単身赴任の男性が深夜帰宅してから作るにはかなり苦しく、20時までに帰宅し余裕のある時に作るレシピのように思います。基本的には置いてあるうちに味が熟成されて、温めるだけか、直ぐに食べることが出来るレシピを期待していただけにちょっと残念。
有元さんの本ではお決まりの、イタリアやスペインの食材、トムヤンクンに使われる「こぶみかんの葉」、ゲランドの塩等を紹介していただいています。インターネットで検索してみると最近は簡単に入手出来るようです。
重箱の隅をつつくようですが、一足飛びにゲランドを使うのでなく、うまみの元になるミネラルの代用として日本固有のダシを補って使う工夫があってもよいように思います。
イタリアで食事をつくるならまだしも、外来産の食品は大量に売れないため回転が効かないので、鮮度、旬についても問題があり、地方では簡単に入手出来ないものです。
これら点について普通の日本人の食生活から乖離しているように感じられ、共感することが出来なかったため、★4個に限りなく近い★3個とさせていただきます。