整理の要諦は捨てること。1分で整理できる分だけ整理する。整理する場所を決めて毎日整理する。などの技が、手短に紹介された詰め合わせ本である。
ビジネス書を何冊か読んだことがある人には、どこかで読んだような話ばかりだろう。
どうしてそうなるのか、p.108を読んでわかった。著者が他人には明かしたくない「企業秘密」をあえてここで公開するという。何かと言えば、古本屋で情報を仕入れるというのだ。
私はあきれはててしまった。つまり、そうやって古本を切り張りしてこの本が出来上がっているということなのだろう。
普通のビジネス書は、自分の体験談とか具体例とかがいろいろと書いてあって説得力を増す効果を持つが、時に冗長になりがちである。しかし、この本はズバッと結論が書いてあり、てっとり早い。本も1〜2時間あればさらっと読める。
整理ネタだけでは1冊にすることができなかったのか、「人間関係」「お金」「健康」と何でも整理術にこじつけている。中には首を傾げてしまうような内容のものもある。
要求を小出しにして、大きな要求を得るサラミ法などは、実践して、その時はうまくいっても後で相手からの信頼を失ってしまいそうだ。
ビジネス書をあまり読んだことがない人で、てっとり早く、アイデアが欲しい人向きの本。
著者の本は、200万部突破だそうだが、今までに140冊本を書いているそうだ。1冊あたり、1万4000部はすごいのだろうか(普通、出版社の部数は印刷した部数であって、売れた部数ではない)。確かに140冊はすごい。それだけ中身が薄い気もするが。
著者が最低限の労力で本を書く方法を実践してしまった結果がこの本だろう。