小さなケイソウ化石の地味な分類から、地球の歴史と未来が見えてくる。
特に3400万年前にケイソウ(キートケロス属)が急増したのはなぜなのか、クジラの増加との関係は、などという研究の話だけでもおもしろい。
それに加えて、北極海掘削船での各国の研究者との1か月間に及ぶ生活や、著者自身の研究への姿勢など、子どもだけに読ませるのはもったいない。
卒業研究後は就職せずにどこかに旅行に行きたいと思っていたとか、修士課程はもう1年研究をやることになるのかと覚悟を決めていたとか。
若い研究者の生き方がよく伝わってくる。
ページの左上に載っているケイソウのスケッチもすばらしい。
「研究をはじめたころ」(62ページ)というスケッチは、幼稚に見えるけれども、それはそれでかわいかったりもした。
カラーの写真やイラストも多く、非常に読みやすい本でした。