0能者ミナトも3巻を迎え、少しずつ登場人物の掘り下げも見えるようになってきました。
■第一話『蘇』
ミナトがいつものように競馬場から事務所に帰ってくるとすでに先客が。
聞けば彼は政府関係の人間であるらしい。
彼は一人の死刑囚の写真を取り出してこう言った。
「この死なない死刑囚を殺して頂きたいのです」
幾度、いかなる方法で殺せど必ず傷は跡形も無く修復されてしまう死刑囚を相手に、ミナトはどんな解決法を導き出すのか。
今回も怪異に対してあくまで科学を武器に立ち向かいます。
解決法もなかなか皮肉の効いたものでした。
また、この事件を通してユウキの心情にもスポットが当てられていました。
普段10才とは思えない程大人びているユウキですが、今回少なからず彼の年相応の少年の心が見る事ができます。
一方、相も変わらず毒舌非常識を貫くミナトですが、彼と孝元、理沙子の旧トリオ組の過去を匂わせる描写があったり、子供であるユウキと沙耶を気遣うシーンもあったりと、少しずつ登場人物の心理描写も増えてきて、そう言った面でも楽しめます。
■第二話『夢』
あの清廉潔白な箱入りお嬢さんの沙耶が淫夢を見せる怪異に取り憑かれてしまいます。
いかがわしい夢に恥じらったり、ユウキとミナトにセクハラ紛いな事をされておおいに恥じらったりと(笑)、沙耶の可愛らしさが遺憾なく発揮されていました。
また沙耶が抱えるコンプレックスや悩みについて触れられていたり、普段では見られないミナトの動揺なども垣間見ることができます。
旧トリオの解散になった事件の存在を匂わせたり、昔の理沙子の破天荒ぶりなど、少しずつ登場人物の過去にもスポットが当たり、物語の広がりの感じられる巻でした。