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TPP 知財戦争の始まり
 
 

TPP 知財戦争の始まり [単行本]

渡辺惣樹
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商品の説明

内容紹介

コメや医薬品の自由化はどうでもいい!? アメリカの真の狙いは中国にあり! TPPのアメリカの真の狙いは知的財産権(知財)の輸出拡大と中国による知財侵害の排除だ。このためアメリカはTPP交渉を通じてWTOを超えたアメリカ型のルールをつくると決め、省庁横断の連合艦隊(IPEC)を組織、日本をその強力なパートナーとするべく交渉参加への圧力をかけた――。米側資料からその長期戦略を読み解き、日本の対処法を示した瞠目の書!

内容(「BOOK」データベースより)

アメリカの真の狙いは、知財侵害大国、中国の抑え込みだった。知財を護る女性“司令官”に焦点を当て、日本を巻き込む米国の生き残り戦略を明らかにする。

登録情報

  • 単行本: 192ページ
  • 出版社: 草思社 (2012/2/11)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4794218850
  • ISBN-13: 978-4794218858
  • 発売日: 2012/2/11
  • 商品の寸法: 19 x 14.4 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 閑居人 トップ100レビュアー
Amazonが確認した購入
「TPP」について、本書は新しい視点でアメリカの真の目的を説き明かそうとするものである。著者によれば、アメリカの真のねらいは日本の農産物や医療制度・医療品にあるわけではない。なぜなら、それを自由化したところで、アメリカの失業率や貿易収支の改善にさほど影響を与えるものではないからだ。著者は、むしろWTO加入後も知的財産権を侵害してやまない中国を最終的ターゲットにして、アメリカの「知的財産権」を守る世界システムを構築していくことが「TPP」の最大の目的なのだ、という。
2008年、民主・共和両党が超党派で成立させた「PRO-IP法」により通称「IPEC」と呼ばれる「アメリカ知的財産権を行使するためのコーディネーター」が組織された。これは、実質的に大統領に直属する機関であり、それを任せられたのがビクトリア・エスピネル女史である。著者は、PRO-IP法が指摘した、アメリカが過去数十兆円の知的財産の侵害を受けた事実と年間4兆円以上の被害が現在進行形で進んでいることへのアメリカの危機感に注目する。
「ブルネイ」「ベトナム」がアジアに於ける不法CD等の一大産出国になっている。「知財戦争」の視点に立てばこれらの「小国」をも取り込むことの意義が「TPP」にはある。著者は、日本もまた、アメリカと協調して「知的財産権の使用を巡る国際ルール作り」に積極的に参加しなければならないとする。現在、我が国は年間最低でも1.5兆円の被害を受けているからだ。また、手塚治虫のパクリと見られるディズニーの「ライオンキング」のようにアメリカ自身が知的財産を侵害しているケースもある。英語で法廷戦術のできる人材を日本も一刻も早く育てなければならない。
「日米衝突の根源」の著者による新たな視点の提示であるが、著者の主張は実証的であり、アメリカで実際に知的財産権を巡る裁判を経験した著者の論理は説得力がある。(この民事訴訟の経緯は、非常に興味深い。いずれ、日本でもこのような訴訟が行われるのであろうか。)
「TPP」と、昨年末のアメリカの中国包囲網の構築(バランシング)とも言える新しい外交戦略を併せて考えると、オバマ政権は、経済、軍事の両面で「中国を決してアジアの覇権国にしない」というメッセージを発したものと考えられる。中国をターゲットとする「経済戦略」と「軍事的外交戦略」。そこにはアメリカの強い意志が感じられる。
ところで、せめぎ合う米中の間で、我が国の情報収集能力と外交能力を高めなければ、国際政治の成熟したプレーヤーとして存在感を示すことはできないだろう。
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By それから トップ1000レビュアー
前首相は「平成の開国」とかで突然、TPP参加を表明した。続く現首相は強引に参加を協議する段階に持ち込んだ。マスコミ(特に新聞)や業界の前のめりの姿勢も尋常ではなかった。TPPを関税撤廃と同義語に捉えたのか輸出業界が期待する一方、農業団体からは反対の声が上がった。しかし、冷静に考えてみると、関税撤廃による輸出増はあまり期待できない。また、農作物の輸入には影響するだろうが、農業問題は本来、日本が解決すべきでものであってTPP参加反対の主な理由とはならない。なぜ、いまTPP参加なのかというのが一般の正直な疑問であり感想であろう。

「アメリカの真の狙いは、知財侵害大国、中国の抑え込みだった!」というコピ−には目が覚める思いがした。米国は「知財の保護と輸出拡大」を壮大な目標として2008年、PRO-IP法を成立させ、強大な権限をもつ大統領直結組織IPECを新設した。IPECを牛耳るプランナーは女帝といわれるV.エスピネル女史である。TPP交渉はIPECの方針に基づいて進められており単なる自由貿易協議の場ではないことを深く認識しておく必要がある。

著者の見解に従えば、米国は必ずしも日本の参加がなくてもプランをもとにTPPを着々と推進していくだろう。しかし、日本は米国の真意を理解して歩調を合わせて進めるべきことを示唆している。なぜ日本政府は、米国の狙いが明々白々なのに、国民に説明しないのだろうか。著者は外務省、農水省、経産省などの幹部は米国の本当のターゲットを知っているはずであるが、中国への遠慮から口に出せないからではないかという。現政権がTPPの本質を十分理解した上で強かに交渉できるのならよいのだが。
TPPに対して賛成している人も反対している人も是非、この本を読んでいただきたい。
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