ヒロインの視点からシュタインズゲートを描く小説の第三弾。二巻でも感じましたが、残念ながら、今回も手法に無理があったと感じました。
原作における出来事の多くを、ヒロインは「観測できていない」設定であるため、多くの部分が伝聞として描かれています。
今回は七章。分量のおおよそ三分の一がそれにあてられてますが「ここまで事細かに説明されるのか?」という違和感は拭えません。内容的にもダイジェスト程度で目を引きつける要素が薄い。
この作品は原作における大きなネタバレから始まるので、恐らく殆どの読者が原作を知った上で読むのでしょうが、前半三分の一は目新しさの無く、やや違和感のあるダイジェスト
八章は違和感は有りませんが、かなりの分量が(この作品と同様ヒロインに視点のあてられた)ドラマCDをなぞる展開になっているので、それを聞いていると確認になってしまうでしょう。
九章は完全にオリジナル。ネタバレになるので詳細は控えますが、賛否両論は予想が付くものの、原作を知っていても興味を持てる唯一の部分。
ヒロインの内心に大きな興味があるなら買い。ただ、ヒロイン一人称が成功しているとは言い難く、後発の小説ならではの補完要素も弱いというのが率直な感想です