本作は日本の芸者の世界が舞台なのに、主要な女優は桃井かおり、工藤夕紀、大後寿々花を除き、チャン・ツィイー、ミシェル・ヨーそしてコン・リーという中国系の女優を起用し、台詞はほとんどが英語、というとんでもない設定。
しかしそれを言いだすと、例えばグラディエーターやブレイブハートだって台詞は現代英語で史実まで曲げている。
本作は、居心地の悪さを忘れて女優陣の華麗な競演を楽しめばいいと思う。原作がそもそも英語だし。
チャン・ツィイーはさゆりの役にうってつけで、勢いがある。そして、ミシェル・ヨーが豆葉の役でさゆりの良い導き手となるのは、グリーン・デスティニィーでの競演を彷彿とさせ、ファンには嬉しい。こんなに頼りになる「お姐さん」はそういない。
そしてコン・リー。若さに段々陰がさし、さゆりに地位を明け渡すことになる初桃の役は、彼女の女優としての今のポジションに重なり、難役を引き受けたことに感心。この3人の競演は十分鑑賞に値する。
アカデミー撮影賞・美術賞・衣装デザイン賞を受賞した映像美、特に日本的陰影がBDで一層引き立つ。
日本の女優も頑張っており、桃井かおりは貫禄十分で大後寿々花は可憐。
なお、特典映像はほとんどなし。