ずっと待っていた最新刊。
相変わらず周囲を振り回す成嶋ですが、今回は人間成嶋の感情が多く見られます。
テロの結末は予想範囲内のものでしたが、白と黒とに分けることができない人間の複雑さとテロを行う方にもある正義を知ってしまった成嶋や砂村の気持ちが痛いほど伝わってきて、苦い想いが胸に広がります。
犯人にデイビス教授を重ね、今なら賛同はできないけれど理解できるかもしれないと言った成嶋の内面の変化がこの事件を解く鍵になっており、またそれぞれの持つ正義が相容れることができない哀しさを表していて、読んでいる方も消化しきれない想いを抱えることになりました。
システムも人間も成長しなければならないと言う成嶋の言葉が次のシリーズに繋がることを期待しています。