ヒーローズ・ジャーニーのエクソサイズで思い浮かぶのは、神話学者の
ジョセフ・キャンベルの神話のパターンということ。
もちろん、これ以外にもこのエクソサイズは非常に緻密なロジックで組み立てられている
ことが理解できる。
例えば、
1.退行を使わない
催眠関係の論文で指摘されていることであるが、退行催眠を行う場合に発生する
虚偽記憶の問題がある。それで、このエクソサイズは上手いことに過去に退行する
催眠を一切使っていない安全第一に考えられていることが分かるだろう。
2.ダブル・バインド
基本的には(ベイトソンのスキッツフェレニック・ダブル・バインドではなくて)
ミルトン・エリクソンのセラピューティック・ダブル・バインドに当たるが
現在と未来の間にダブル・バインドを設定しこのダブル・バインドをきっかけに新しい
次元の認識を目指すような設定になっている。
3.メタファー
ところどころに認識に働きかける、シンボル、メタファーが用意されている。
一昔前なら一般意味論、現在ならばレイコフのコンテンポラリー・メタファー理論の
枠組みで見ると、あるステージから別のステージにリソースを持ち込むため効果的に
活用されていることが分かるだろう。
もちろん、これだけではないが、エクソサイズを紐解いていくいくと非常に考えぬかれた
ものであることが分かるだろう。その意味では、難しいことを難しいと見せない、
短期療法の本流を行くギリガンの底力なのだろう。まぁ、NLPはインチキなのでタイトル
には余計なのだろうが、販売を考えると原題にないNLPをつけたのでしょうね。(笑)
また、翻訳が非常に良い。