最後のエンディング曲(13. Stand Alone)の歌手選考と内容は
他のレビュアーさんが書いていらっしゃるので割愛しますが
問題は、この曲を本編ドラマのエンディングとして
放送に利用しているところにあります。
最後のエンディング曲ですが、まず歌唱力がなく棒読みであります。
今まで、おそらくは歌詞と番組の内容を吟味し咀嚼して
ご自身なりの表現と感情をこめて美しく歌われた、
サラさんと森さんの歌唱曲の後継曲とするのも恥ずかしく、また失礼にもあたるものです。
作曲者さん自身もこのエンディング曲にはメインの歌い手さんだけでは
場が持たないと思われたのか、男女の混声合唱で場をごまかそうとされたようですが
元の歌い手さんとの歌唱力との差が歴然としており
(正直言って歌い手より合唱団の方が上手い)、あまりにもチグハグな物となりました。
(エンディングの美しい映像とまったくタイミングが合わないのは絶句)
これなら力強い合唱団オンリーでラストシーズンのエンディング曲を締めくくって欲しかった。
坂の上の雲は明治期の海外列強から立ち遅れた日本が
2度の大戦を経て独立独歩の近代国家として歩んでいくというドラマです。
その志を歌い上げたのが Stand Alone というエンディングでした。
この歌はあの時代を生きた人々のドラマの後に流れる、真の主役とも言えるべき歌です。
ですから最初は幼い子供のような純粋なサラさんの歌声で
その次は大人の森さんが歌い上げたのだと思っていました。
しかしその期待は見事に外れました。
まさか傑作ドラマのバランスを崩してまでも、ご自分の縁故の方に歌わせて
しかも、それを本編で使わせるとは。
結局、久石さんという方はこの番組の主題を理解せずに
この三年間、楽曲を提供しておられたのかと思うと、
往年のファンとして情けなくなった次第です。
幾度と無く今回のレビューを書こうか書くまいか思っていましたが
音楽業界のごり押し問題ともつながる展開だと思いましたので
あえて書かせていただきました。
OSTそのものは大変感動的なのですが、やはり問題曲の存在は大きかった。
ボーナストラックとして本編未使用ならば文句なしで☆5の評価をつけていたと思いますが。