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前著の問題点として挙げられていたサンプリングの方法であるとか、具体的なデータを示していない(個別データのみで、全体の平均などが無い)など、一向に改善された点は無く、批判は無視されたと言って良いだろう。内容も相変らず理論飛躍と偏見ばかりで客観性が無い。また、前著と同じエピソードをそのまま掲載しているなど、「手抜き?」と思われる箇所が多々見受けられる。
彼の言う教育論に対してすべて反対する気は無い。1つ1つは、同意できるものもある。ただ、この書は「ITの悪影響をデータで示した本」というのが最大の売り物であり、それが全く示されていないものに点数を与えることはできない。
しかし、☆を一つ増やしたのは、それだけ。
内容は前作「ゲーム脳の恐怖」の批判に何一つ答えていません。
「母集団が明らかにされていない」
「ネガティブな偏見」(例:電車内で化粧する女性はゲーム脳)
「脳波の前提がむちゃくちゃ」(アルファ波がでる状態がゲーム脳なら、アルファ波ミュージックは危険ですなぁ・・・)
それどころか、今度はメール脳なる概念まで出てるから、今後の展開が不安。
また、前頭前野を使っていないとゲーム脳、と、言うことは、ソロバン名人もそれになるでしょうか?(数字を見て、脳の視覚を司る部分でソロバンの珠として処理し、計算するので、前頭前野はほとんど働かないそうな)
とはいえ、何にせよやりすぎは何でも良くはありません。体を動かすなり、本を読むなり(このような本のおかしな所を指摘する能力を身につける意味でも)し、ゲームもほどほどに楽しみましょう。
専門家の指摘にあった通り、そもそも彼の「ある脳波パターンが見られる=痴呆である」という理論そのものが全くの出鱈目なのだから始末が悪い。
自らの理論がプロによって問題点を指摘されているにもかかわらず、それを一切無視して、論文と言う形で反論せず、審査も何もない本と言う形で垂れ流すと言う点から、筆者のスタンスが分かる。要するにこれはビジネスなのだ。叩けば一定の層から支持を得られそうなトピックを選び、ひたすら煽る。当人もハナから学問として成立するなどとは思っていないから、一般書として売り、稼げるうちに稼いでおこう、と言う考えなのだろう。
この教授は科学のバックグラウンドを全く持っていないのだが、そのような人間がそれなりに有名な大学で、アカデミックなポジションを維持できると言うことを世間に広く知らしめた事に関しては、一定の意味があったと思う。
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