ものすごいベストです。すごいと言うのは、曲の流れや曲自体のクオリティを考えずに詰め込んだ「演歌の決定版」みたいな構成だから。
四半世紀以上も杏里を聴き続けている身としては、どの曲も思い出深いものがあってそれぞれ好きなんですが、こうやって一枚にされてしまうとちょっと違う気がします。曲順を見ると、一曲目にスケールの大きな新曲で舞台の幕を開けて、二曲目以降デビュー曲から順に振り返って、最後にまた新曲で幕を閉じる、といった構成にしているようですが、ならば途中でBOOGIE WOOGIE MAINLANDを新アレンジにしてしまうと中途半端だし、そもそもオリビアはオリジナルじゃなくMEDITATIONバージョン。ワーナー曰く「これまでとこれから」ならきちんと原曲にして欲しかったです。厳しく言うとこれならむしろ新曲の「I Will Be There with You 〜 あふれる想い」、「With You」、「Someday Somehow」だけのミニアルバムでも良かったんでは。
「I Will Be There with You」と「Someday Somehow」はまるでサラ・ブライトマンです。こういう曲も嫌いじゃないけど、「With You」みたいなアップテンポで明るく、黒鍵だけで弾けてしまうような曲がやっぱり杏里らしいと思う。円熟の域に入って荘厳な曲に行くのもいいけれど、これからも元気で、そして時々「砂浜」な曲を聴かせて欲しいです。