2008年、野田昌宏氏がなくなったあとに、追悼の気持ちを込めて、キャプテン・フューチャーシリーズ11巻と
スペース・オペラの書き方、スペース・オペラの読み方、レモン月夜の宇宙船、SF英雄群像を半年かけて読みました。
すごく幸せな読書で、同時に野田昌宏節の新たな文章を読むことができない事実に、
すごく悲しい気持ちになりました。だから、それぞれの本に何らかのレビューを書こうと思ったけど、
どうしても書けませんでした。
キャプテン・フューチャーシリーズでは銀河系が何だか、市や県みたいにせせこましく感じられるんだけど、
作品自体に勢いがあって難しいことを考えないと楽しく読めます。
とにかく、idea満載でどのくらいの漫画や映画、小説がこの作品に影響を受けているか想像もできないくらいです。
ただ、色々と考えるとツッコミどころ満載なんだけど、キャプテン・フューチャーとサイモン・ライト、グラッグ、
オットー、ジョーン・ランドール、エズラ・ガーニー素敵なキャラが満載で、とにかくキャラが立っているというのか、宇宙版水戸黄門というのか、
安心して読めて、登場人物の丁々発止のやり取りがとても楽しめます。
そんな中、鶴田謙二氏のイラストは光っていました。
キャプテン・フューチャーシリーズを読みなおそうと思ったのは、まさに鶴田さんの絵があったからだと思います。
鶴田さん自身がキャプテン・フューチャーの大ファンだそうで、単なる挿絵とはぜんぜん違う形で作品にコミットしていて、本当に作品のことが好きだということが絵から伝わって来ました。そして、良い意味で作品のイメージをリニューアルして頂きました。
鶴田さんの描いたキャラやコメット号を頭に描きながら、小説を読めてとても幸せでした。
画集ですが、ページには、番号もなく、解説文も無し。
単純に絵を丁寧に配置しただけの本です。
新たな書き下ろしが、少しですが、加えられています。
個人的には、カラーの絵はもう少し明度が高く、色を少し強めに印刷してくれたほうが良かったかな
とも思うんだけれど、白黒のページは、最高です。こんなに密度が高い絵なんだと改めて感心しました。
うまく説明できないんだけど、眺めていると幸せな気持ちになってくる、
そんな画集です。
絵を眺めているうちに、また、キャプテン・フューチャーシリーズ読み直したくなりました。