ストーリーは長男である主人公が19人の姉妹のプロモーションビデオの素材を撮影するという前提が有るだけで、とくにストーリーというストーリーはほぼ皆無です。
ですが、良い意味で主人公自体にキャラクター性というものが無いため、視聴者の視点が自然と主人公に同調できるので非常に見やすく不快感は有りません。
主人公がアクシデントに対処する行動もお約束ですが、それが返って良い印象を与えてくれます。台詞は少ないですが、視聴者視点の主人公としては上々かと。
悪く言えば、主観のない主人公ではありましたが、それがヒロイン達を引き立てたり作品を見やすくさせていると思います。むしろ好印象といえます。
ヒロイン達も魅力的ですが、短い時間の中ですべてのキャラクターを表現するのはむずかしいようです。大体メインっぽく動いていたのは4、5人くらいだし…それが限界かもしれません。一応原作を読んでいたので自分はこんなもんかなと思いましたが、初見の方には少し物足りなさを感じるかもしれません。
それでも、キャラクターの個性はなんとなく理解出来ると思います。
しかし、それは評価を落すものではなく許容できる欠点と言えます。どのキャラもとても可愛いです。中には電波っぽいのも何人かいますが……個性ってことで。
とにかくモテまくる主人公に視点を置き、ギャルゲー気分で19人の姉妹達との旅行気分を味わえる作品となっております。サービスカットも多いです。
この作品の売りである3D映像ですが、これはTVにもよると思いますので一概には言えませんが、私の環境では非常に良くできている作品と思いました。(KDL-55HX920とPS3を使用)3Dメガネを付けることで色合いが落ちるかなと思いましたが、このソフトはそんなことは有りませんでした。
タイトルやスタッフロール、背景の星、水しぶき以外は、まだ技術的に立体的に飛び出すと言うよりも、奥行きが広がりキャラクターが浮き上がっている感じですが、色の立体感というのでしょうか、2Dよりも明るいです。
今作でも十分商品として耐えられると思いますが、まだ改良の余地はありそうです。しかし、試作的という意味では二次元アニメの3D作品としての成功例と言えると思います。もう少し動きに躍動感というか、リアルな立体感がほしかったけど…特に胸とか……それだとCGっぽくなっちゃうかな? 3D対応ソフトという新しい商品であるため今後の課題も幾つかあると思いますが、もし次回があるなら、また3Dでも制作して欲しいです。
先でも記したとおり特別にストーリー性と言えるものはほぼ皆無であり、少し人を選んでしまう美少女系というジャンルではありますが、初期の二次元3Dアニメーションを実感するならオススメできる1本です。
追記・他作品(ガフールの伝説)では凄い立体感や飛び出すと言った表現ができていましたので、今の技術でもやってやれないことは無いようです。次回作を制作するなら、そう言った所にもっと挑戦して欲しい気がします。改良の余地=まだまだ先と希望がある技術で、この作品も含め、これからのアニメが楽しみだと思いました。