「東京いい店うまい店」は発売されるたびに読んでいるが、今回は本の大きさも内容もまったくかわった。これまで料理店ガイドの文章が面白かったが、それが少なくなったのは残念。ただ、フランス料理やイタリアンなどにこの数十年、どういう流れがあったのかを綴った料理ジャンル別の冒頭のコラムがとてもいい。持ち運びしやすい新書判になったことと考えあわせると、このリニューアルは成功だと思う。星がなくなったが、それで不便だとは思わない。ここに載っているという事実だけで信頼できる、これは、老舗の強み。「タヴェルナアズーラ」や「口悦こしかけ」「ふくべ」など地味だが、長年支持されている名店をきちんと発掘しているところが、今回のリニューアルの最大の美点だろう。この本もミシュランとの対抗上変わったのだろうが、迷走しているミシュランより現時点では圧倒的に使いやすいと思った。