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最も参考になったカスタマーレビュー
36 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
たくさんの人によんでほしい,
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レビュー対象商品: <弱さ>のちから (単行本)
「哲学」と聞くと、また意味不明な言葉をいじくりまわして遊んでいるだけの本かと思ったが、そうではなかった。著者が実際に現場に関わっている人に丁寧にインタビューすることによって、「学級崩壊」とか「家庭の解体」のような現代社会の問題を取り扱おうとしている。現場で関わっている人の、肩の力を抜いた、でも諦めてしまっているわけではない「素」の言葉が、「幸せ」って何なのかを問いかけてくる。「権利と義務」「ギブアンドテイク」みたいな損得勘定だけで人間関係を捉えるのではなく、もっと自然な、肩の力を抜いた関係があるんだよということを提示してくれる。 浅薄なハウツー本がやたらと売れているような気がする昨今、こういう飾らない言葉で、本当に考えなければいけない問題を扱おうとしている本が、是非たくさんの人に読まれてほしいと思う。
38 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ひっかかりの理由,
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レビュー対象商品: <弱さ>のちから (単行本)
鷲田清一は人気の哲学者のひとりである。その彼が「聴くことの力」をはじめとして、臨床哲学、という新しい分野を開拓中であることは、高齢化社会を迎えてますます医療や福祉が重要になりつつある今、意義のあることだと言えるだろう。しかし、正直に言って、わたくしは彼の臨床哲学関連の著作に触れるたび、若干の違和感を感じざるを得ない。それは、哲学者という彼の本業からは無理もないと思われるのだが、<ケアするもの>-<ケアされるもの>は基本的に対立関係にはない、あるはずがない、という前提から来ている気がする。 最近激増する医事紛争や医療事故関連の報道を見てもわかるとおり、医療の世界においては伝統的な医師-患者関係はもはや崩壊し、信頼関係から利害対立関係へと変貌しつつある。つまり、ケアを提供する側の医療者は常に訴訟を前提において対応せざるを得ないのだ。 そのような世界の一端を知っている者として、彼の臨床哲学には一定の評価を与えつつも、現実性という点から見て、楽天的過ぎるとの感を禁じえない。また、究極の選択である「患者の心に理解を示さない天才的な外科医」と「患者の痛みがわかる腕の悪い外科医」では、やはり前者の方が有用性は高いのだ。もちろん、鷲田氏はそのような議論をしたいわけではないことはよくわかる。ただ、ケアの現場においても第一に重要なことは「技術」なのだ。もちろん、それは「こころ」の重視とはまったく矛盾しないことは明らかなのではあるが。 もちろん、普段「健康な」生活をされていて、身体やケアについて考える機会のないかたがたにとっては、意味のある著作であることは否定しない。また彼のスタンスを支持する医療・福祉関係者も多いわけで、はじめて著者の著作に触れる方にとっての入門書としてもいいだろう。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「弱さ」の反対が「強さ」なのではない。,
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レビュー対象商品: <弱さ>のちから (単行本)
著者鷲田氏がケアというテーマに基づき、介護の現場や精神障害者団体、教育現場の仕事に携わるヒト、 さらに、お坊さんのミュージシャンやダンスセラピスト、 生け花作家、 はたまた、風俗嬢からゲイバーのママに至るまで、 ケアする側の内情に徹底的に入り込み、レポしているものです。 対談集ではなく、出会ったヒトたちの言葉を引用しながら 著者が“ヒトの弱さ”とは何たるかに思考を巡らせ理論を深めていく、 まさに良書です。非常に読み応えがありました。 さるきちはよく「強くなりたい」と願ってしまうけれど、 そう裏には自分は「弱い」と思っている前提がある。 そして、「弱い」ことは悪いことだと思っている。 でも本書を読むと、「弱さ」とは何を指すのか改めて考えさせらる。 著者が出会う人々は皆、キラキラしていて、“生きて”いる。 一見、強く、生き生きとしている彼らは何を礎にしているのだろうか。 著者の回答は、さるきちにはとても新鮮で励まされる内容でした。 介護に興味を持っているヒト、在宅介護を行っているヒト、 他にも、己の「弱さ」にコンプレックスを感じているヒトに かなりおススメの一冊です。
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