ボリュームが小さく,難しいことも書いていないので,すぐに読めます.
本書に記されている「17のこと」のうち,(2)自分史を書いてみる,は,面白そうなので早速やってみようと思いました.また,(3)60代,70代のメンターに教えを請う,や(10)家族とつながる最後の10年を大事にする,などは,なるほどと思わされました.
一方で,(6)お金とどう付き合うかを決める,(7)ノーと言う勇気を持つ,(16)正しいことよりも楽しいことを選択する,などは,到底できないことを突きつけられたようで,本書の言葉を借りれば「マイルドな絶望感」を持ちました.
読後は,正直なところ,あまりポジティブな気分になれませんでした.「夢をあきらめず,新しいことに挑戦すべき」→「長時間労働を強いられるサラリーマンの身分では,そんなことは到底できない」→「一家の経済の担い手としての役割を手放す」→「結婚生活の維持をあきらめる」…といった具合に,ネガティブ思考の連鎖になってしまいます.本書で言うところの「絶望とともに生きる人生」ですね….
また,「仕事以外の趣味を持つ」ということがよく言われていて,本書でも言われているのですが,日頃趣味の時間を持てない僕からすれば,「なまじ趣味などを持つから,趣味の時間がとれないことがストレスになる.それならばいっそ趣味など無いほうが良い」と感じているので,これも「マイルドな絶望感」につながりました.
僕の場合,「労働者の不自由は,経営者による搾取のため」と思っている部分があるので,経営者により書かれた本書を素直に受け入れられないのかもしれません.
この一冊で判断するのもどうかと思うので,この著者の他の本にも手を出してみようと思います.