昨今、爆発的人気を誇った小説の影響で、ドラッカーが各所で注目されていますね。
著者はブームになるずっと以前からノンフィクション作家としてドラッカー関連の著作を出している実力派。
タイミングがタイミングだったので、失礼ながら、ブームに乗っかっての二番煎じかと思いきや、この本は良本です。
ブームの勢いを借りてでもいいから、17歳と言わず、ぜひ幅広く、たくさんの人に読んでほしい本です。
いきなりドラッカーの原著に挑戦しても、難しく、挫折してしまう高校生は多い。
せっかく興味を持ったのに、うわべだけの「おもしろいな」という感覚でとどまってしまう生徒は多数いる。
その点、この本は限りなくわかりやすく、各所図を交えながら、大きな文字、やさしく整理された文章で語りかけてくれます。
なぜ勉強が大切なのか?という素朴な疑問に答える章から、コミュニケーションの大切さ、個々人の強みを生かす考え方、
いずれ皆が就くことになる仕事の本質的なこと、そして今後の日本、世界に対する先見の明まで・・・
盛りだくさんな内容で、いい年をした社会人の私も、非常にうなずける、現実生活に即役立つものでした。
特にドラッカーの、これからの世界の中心となる職業に対する予想や、日本への警告については、
本当に考えさせられる内容でした。
ぬるま湯につかったような、集団に対して足並みをそろえて均一に平等に行われている教育のなかで、
17歳の若い学生たちが、今の日本について危機感も、目的意識もなく貴重な学生生活を送っているとするならば、
それは国家的に大きな損失と言えるでしょう。
この本で言っているようなことは、何より大切な「生きる知恵」です。
受験勉強に勝利したものが勝つ世界は、とっくの昔に終わっています。
生きる知恵をこそ、若い人たちに。
非常に良書です。