辛辣なレビューが多いな。
ただ、個人的にはバランスがいいキャリア本だと感じた。
著者は、スーパーキャリアを志向していたエリートだし、
それをメッセージしていたと思うけど、
本書はもうちょっとマイルドに仕上がっている。
他のビジネス本の論調とちょっと違うと感じたのは、
日本は人口が減っていくのは確かだけど
当分の間は1億人マーケットを維持するので、
英語を中途半端に学ぶよりは
外人には出来そうにない技術を身につけて日本で稼ぐのが吉!
と言ってるところ。
マーケットが縮小していく日本を飛び出して世界に打って出る。
そんなキャリアは勝間和代みたいな自分にそうとう自信はある人以外は、
目指す必要はない。
ただ、新興国のモノヒトに代替されるビジネスはこれから厳しくなるから、
キャリアを見直そうって呼びかけている。
うん、非常にまっとうな意見だ。
著者は「ジャングル」 「グローカル」 「ジャパンプレミアム」 「重力の世界」
と、仕事を四つに分けて分析している。
テレアポとか簡単な経理とか外国にアウトソーシングされちゃう仕事や
コンビニとか服とか単価が安いものを売る販売員の仕事、
半導体の開発、製造業の工場勤務、最近では太陽光パネル関係もそうらしい。
そんなコモデティ化が進む「重力の世界」では、
理論上、給与が世界最低価格まで下がっていくから、他の分野を目指しなさいと。
著者のお勧めは「グローカル」分野の仕事で、
グローカルってのは日本人であること活かしつつ会社の依存度が低い仕事。
知識集約型でポータブルスキルが磨けるから、会社が駄目になっても他所でやってける。
会社の依存度を下げるっては、ほんと大切なことだ。
潰れない会社を目指すより、潰れても再就職しやすい、
つまりスキルを磨けて経験を積める会社を目指すべきだ。
(余談だけど、お笑い芸人を「グローカル」分別としていたりするのが頂けない。
MECIに溺れているなーと思う。
芸人なんて、どう考えても勝間勝代を目指す以上に難しい商売だ)
20代、30代の人は読んでいいと思う。
いま重力の世界にいても、ガンバリ次第で抜け出せる可能性は高いし。
それ以上の人たちは、いまの自分の仕事を否定されるだけで、
気分を害するだけかもしれない。
※著者の前作「35歳までに読むキャリアの教科書」のレビューもアマゾンに書いています。
興味のある方はぜひ一読を。