ポプラ社はどうかしたとしか思えない。
水嶋ヒロですっかり有名になったけど、その前から賞金2000万という破格の賞金をかけて小説を募集するわ、本にしたそれはあまり話題にならないわ、「忍たま乱太郎」は実写映画になるわ、「おまえうまそうだな」はアニメになるわ、そしてこの新しいレーベルの発行だ。
なんと一挙50巻、2011年までに地デジ化…じゃなくて、毎月発行して100巻とのことです。
思い切ったー!!!
初版は6500セットだそうです。
うち半分くらいは日販、トーハン、大阪屋の取次3社が買い取ったということで公共・学校図書館に配布されるらしい。
1冊750円。
この電子書籍ブームに真っ向から戦いを挑んだ、って感じで、書店の店先に燦然と並ぶ白い表紙たちを見ると、これを機会に書籍も元気づいてくれればなあと願わずにはいられません。
装丁は漢字1文字でお洒落。静かな迫力に満ちています。
しかし漢字って力あるよね。必ずどの字かは気になるもの。
実はこの白いカバーの下はすべて装丁が違うのですよ。版画のイラストがついている。集めるのも楽しくなる。
そして、なんといっても特筆すべきはその中身。
短編が三冊入っているんだけど、よくこれだけタイトルにぴったりな話を集めたな、と。
私は幸田文が気になったので彼女の入っている「音」という本を買ったんだけど、幸田文の「台所の音」という話は確かに音が主人公。文章では聞こえてこない音が耳の奥で聞こえてくる、その音の表現の見事さ。
そして驚くのはほかの二作。高浜虚子、川口松太郎という作家の作品では音は主役ではなく脇役だけど、非常に重要な役どころ、よくこれをもってきたな、と感心する。
選者は5人の編集者が5年間を費やして国内外の文学作品およそ2万5000冊を読破して選んだもの。つまり一人1年1000冊。仕事しながらよく読んだ!
収められている作品は「文学」の名にふさわしく、まさしく100年200年と読みついでほしい。
文字も大きく読みやすくとっつきやすいので、ふっと何か読みたいけど何を読めばいいかわからないってときはこの百年文庫の中から一冊、目を閉じて選んでほしい。
ただ大きさがちょっと微妙なので書店員さんがカバーをかけるのがむずかしそうだった。