「龍神沼」「夜は千の目をもっている」「あかんべえ天使」など、若き日の石ノ森章太郎が少女雑誌に描いた作品を8作収録されています。
作品の合間に先生の投稿時代からデビュー・漫画家生活の想い出のコメントが挟まれていて興味深いです。
2011年3月の震災による津波の災厄を被ることになる以前に「石ノ森萬画館」へ行ったとき、もう一回先生の作品に触れたいと思った
のがこれらの作品でした。考えつくされた映像の表現手法の技の高さと、それを作り物としてではなく、心に訴えられる筆致の粋を感じら
れる「龍神沼」のすごさ。過日のフランス・イタリア映画を見るような「夜は千の目をもっている」「あかんべえ天使」の人々のすがたと
ほろ苦さもあるエンディング。アメリカンニュー・シネマにも先んじていたのではと思える「きりとばらとほしと」・・・・・。
日本の歴史や経済を描いた漫画で、氏は漫画(付帯的にはアニメなども)の地位を飛躍的に高いものに上げて頂いた偉人でもありますが
、また掛け替えの無い偉大なクリエイターだったことが良く分かる一冊です。