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龍安寺石庭を推理する (集英社新書)
 
 

龍安寺石庭を推理する (集英社新書) [新書]

宮元 健次
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

日本を代表する庭として有名でありながら、いつ、誰が、どういう意図で造ったかさえ定かでない、石と白砂の石庭。長らく放置されていたその謎に、気鋭の建築史家が挑む。

内容(「BOOK」データベースより)

日本を代表する庭園として海外にも名を馳せている、龍安寺石庭。だが、庭石と白砂のみで構成されたこのユニークな庭を、いつ、誰が、どういう意図で造ったのか、実はそれすら定かではなかった―。石庭の造られた年代については、従来も、一五世紀説~一七世紀説まで様々なものがあり、造った人物の候補もまた幾人も挙げられてきた。ここで著者は、それら先行説を仔細に整理・検討しながら、石庭を巡る三つの大きな謎を推理していく。そして、庭のそこここに込められた技術のルーツへの視点を導入することによって、作庭者の像を大胆に絞りこんでゆく。果たしてその「謎の作庭者」とは。

登録情報

  • 新書: 192ページ
  • 出版社: 集英社 (2001/8/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 408720104X
  • ISBN-13: 978-4087201048
  • 発売日: 2001/8/17
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:新書
本書は龍安寺の石庭にまつわる3つの謎、作成年代、造形意図、作成者を資料や構造などから解明している。

幾度からの焼失のために、いつの時代から存在するのか不明な石庭。それを当時の資料の描写などから導き出し、著者は江戸時代前期としている。すると、遠近法や黄金比など西洋文化の影響など、石庭の持つ時代背景が浮かび上がってくる。龍安寺の石庭に対する興味がさらに掻き立てられるだけでなく、ひとつの推理作品としても楽しめる秀作です。

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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 門外漢と言ってしまうと失礼かもしれませんが、著者は歴史家ではなく建築家だそうです。
 建築のエキスパートの知識を織り込みつつ、歴史関係の文献にも当たり、龍安寺の建立時期と石庭の作られた時期について、通説を否定し、独自の説を展開しています。
 テーマの設定も良かったと思います。丁寧に論旨を展開していますが、あまり大部にならず、ちょうど手頃な分量に収まっておりますので、読者はあまり飽きることなく歴史の面白さを味わうことができます。

 この結論が正しいかどうかは別として、ある分野の専門家が専門外のテーマについて書いた論文というのは、非常に伸びやかで好感が持てます。常識やいろいろなしがらみに囚われることがないからでしょうね。勝手な想像ですが。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 真木
形式:新書
 歴史学界の外部にいる人達の研究書にとても面白いものが多いです(近年なら井沢元彦氏の『逆説の日本史』がその筆頭になるでしょう)。宮元健次氏も庭園デザインを専攻する美術学界の方ですが、本書は本職の学者による日本史研究書と比べても遜色がないです。文献・他説の検討、仮説、論証、そして龍安寺石庭そのものに対する挑み…。何よりも優れているのは、まるで上質の推理小説を読んでいるようなわくわくする論理展開です。これぞ「歴史を科学する」という楽しさです。新書なのにも関わらず図や写真資料が豊富であるという点も本書の魅力の一つです。
 従来の日本史研究には世界史的視点の欠如という決定的なウィークポイントがあり、殊に日本文化・美術史はほとんど国粋的もしくはアジア美術に偏った説明がなされており、西洋の影響はわずかだったかの様な印象すら受けます。本書はその死角をも突くものです。龍安寺石庭における西欧的手法(例えばパーステクティヴ)の多用を著者は明らかにします。その延長線上にある、真の作庭者とは…。
 私も含め、日本史教育に携わる者は得てして教科書的記述を鵜呑みにしてそのまま生徒に伝えがちです。「龍安寺石庭は室町時代の代表的文化財であり、阿弥号を持つ河原者によって作られたようだ」と。しかし本書の結論からその教科書的様相は一変するのです。思えばこの龍安寺石庭は1975年に来日したエリザベス女王が絶賛しなければこれほどまでに有名にはならなかったと思われます。「歴史教科書の記述は固定的なものではなく、時とともに変わっていくものだ」そんな自由さまで本書は感じさせてくれるのです。これからも大勢の修学旅行生がこの龍安寺石庭に訪れることでしょう。その時直感的にその美しさを体験するのと同時に、知の世界に関わる「教諭」は石庭の背景にある思想性・史的意義を知っておくべきだと思うのです。それによって全く違った視界が開けてくるのです。
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