最前線で治療する名医が、一般向けに書いた鼻の病気の本
健康法とは真逆の意見をよく聞くので素人判断だと
混乱してしまうが、本書は
これまでの”耳鼻科”の常識と
現時点での”耳鼻科”の常識の差をを丁寧に解説しているので
『一般的にこう思われていますが、現在ではこうですよ』というのがすんなり理解できる。
取り立てて新しい治療方法を紹介しているわけではないが
・黄砂アレルギー
・インペアードパフォーマンス
・舌下減感作療法 など、近年注目されつつある用語を積極的に紹介している。
また、一般的に過度に恐れられ敬遠されてしまっている
ステロイド剤や手術に対しても、適切な理解と利用を紹介している。
---
本書は見開き2ページで1トピック完結、という構成をとっており
図や表も多く、どこからでも読めるし理解しやすい。
ただ、これは編集者に頑張ってもらいたいところなのだが
本のパートごとの構成も図案化して、再配置してもらいたかった。
「7つの習慣」の概念図といったみたいに
患者本人を軸に、やれることをパートごとに整理してあげたほうが
よかった。
例えば、花粉症でもその対応はいろいろある。
花粉を避けるといったことから、花粉に慣れて反応しないようにする、といった
【最終的には同じ結果(=症状を出ないようにする)】を期待しながら手段としては真逆であることも多い。
そして、【最終的には同じ結果】でありながらも
暫定的な対応なのか根治なのか、その人がすぐにできることなのか将来的にやったほうがよいことなのか
などでも大きく変わってくる。
単に、レベル感なく対処法を羅列しても、”なんか知っていることばかり”と思うし
『そんなこといっても、なかなかできるものではない。(=その人の現状と合っていない)』
といったことになってしまう。
症状を見極め、可能な手段一覧とそれぞれによって得られる効果を確認してあげ、
症状に対処し、再発を防止&予防する、といった一連の流れ=プロセスを示してあげる構成。
そういったものであれば、その場限りの対応を好みで選ぶのではなく、根治までのプロセスを
順を追ってイメージできると思う(=ヒューチャーペーシング)。