内容紹介
本書は2011年8月28日に京都芸術センターにおいて開催されたコンサート「黛敏郎の電子音楽 全曲上演会」への来場者への配布を目的として発行された。
本書の第1部では、黛敏郎により執筆された電子音楽に関する論文ならびにインタビューを掲載した。「電子音楽の原理」は日本における最初の電子音楽「素数の比系列による正弦波の音楽」など計三曲が初演された直後に執筆された論文であり、実践のみならずその理論も日本の聴衆へと届けられた記念碑的な論文である。さらに、日本における最初の本格的な電子音楽であるとされる「七のヴァリエーション」の作品紹介と、1980年代の後半に行われた電子音楽に関する黛敏郎への回顧的なインタビューを収録した。
第2部では、6人の執筆者による論文やエッセイ、そして、黛敏郎の仕事を長く支えたエンジニアである市川文武氏と武藤和雄氏に対するインタビューを収録した。
さらに第3部では黛敏郎による電子音楽のリストを掲載した。
著者について
川崎弘二 1970年大阪に生まれる。2006年に「日本の電子音楽」(愛育社)を、2009年に同書の増補改訂版を上梓。