一篇、20〜30ページの短編集。
さまざまな種類の笑いが詰まった小説だ。
条件設定だけで笑ってしまった「巨乳妄想症候群」。
笑いながらも感心してしまった。アイデア商品の
アイデアをさらに活かしたアイデア商品を作ってしま
う「インポグラ」。
男性ならだれしも笑える「モテモテスプレー」。
笑いながらも男性ってつらいな〜としんみりしてし
まった「ストーカー入門」。
小さい子どもを持つ親なら必ず共感する「臨界家族」。
個人的には、最初の4篇が一番笑えた。
この4篇だけ、関連性をもった内容で、売れない小説家と
新人賞をとった小説家をテーマにした小説だ。
誰しもがもつ内心と外向きの顔のギャップ。それが見事に
描かれていて、自分も同じだと思いながらも笑いが抑えきれ
なかった「もうひとつの助走」。
ラストでは、思わずうなってしまった。そして、あとから
笑いがこみあげてきた「選考会」。
ちょっと気持ちがへこんだときには、20〜30分この本を
手にしてみれば、少しは元気になるかも。