低迷というか混迷して不遇だった時代のジョー=ヘンダーソンにヤキを入れただけあって、彼女のプレイは元々かなり硬質だが、今作は男を乗り換えたせいか(?)、その印象が増幅されているようだ。ジョー=ヘンのカルテットの一員として来た際や(このカルテットの正規録音が無いのは本当にもったいない)、"100 Gold Fingers"で聴いた印象もそうだったのだが、現代のピアニストとしてはビル=エヴァンスの影響が露骨には感じられない、ということを再認識した。左手の使い方が、右手と連携する和声構築にはさほどの役割を持たされていない。もちろん、和声の使用に物足りなさを感じるわけではない。
などと偉そうな言辞を並べ立てても、余り意味ない。バックを一新したが、いずれも腕利きの名手であり、コンビネーションには問題なし。ジャケデザインがカッコいいのは御覧のとおり。