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黒檀 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)
 
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黒檀 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集) [単行本]

リシャルト・カプシチンスキ , 工藤 幸雄 , 阿部 優子 , 武井摩利
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,730 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

ルポルタージュ文学の第一人者が、40年におよぶ取材をもとにアフリカ諸国の断片を鋭く切り取り、個人的な体験と庶民の視線から二十世紀後半のアフリカの本質をえぐりだす。待望の本邦初訳。

〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
ルポルタージュは文学である、と言うためにはそれを書いてみせなければならない。その第一人者としてカプシチンスキは欧米で高く評価され、崇拝されてきた。困難な旅を通じて二十世紀後半のアフリカを記述した、すべてのノンフィクションの物差しとなる作品。

内容(「BOOK」データベースより)

ポーランドの新聞・雑誌・通信社の特派員として世界各地を駆けめぐり、数々の傑作ルポルタージュを上梓した著者による、小説よりも奇なるアフリカ取材の集大成。数十万人が山刀で切り刻まれた大虐殺の要因を解説する「ルワンダ講義」や、現代アフリカ史上最も有名な独裁者の素顔に迫った「アミン」、アフリカ最大の青空市場の人間模様を描いた「オニチャの大穴」ほか、1958年にはじめて寒冷の地ヨーロッパから炎熱の地へと降り立った著者が、以後40年にわたってアフリカ各地を訪れ、住民と交わした生きた言葉をもとに綴った全29篇の文学的コラージュ。待望の本邦初訳。

登録情報

  • 単行本: 404ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2010/8/11)
  • ISBN-10: 4309709664
  • ISBN-13: 978-4309709666
  • 発売日: 2010/8/11
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.4 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kyoko
形式:単行本
作者のカプチシンスキさんは、本当にものすごく大変な思いをしてこの本を書いています。
虫に刺されまくるのは日常茶飯事。マラリアにかかったり、強盗に遭ったり、砂漠で立ち往生したり、
コブラと格闘したり、クーデターがあった国から命がけで逃げ出そうとしたり、、。
そんな目に遭いながらも、作者のアフリカに対する受け止め方は偏見もなく、変なロマンチシズムもなく、
人間としてとても真っ当なもので、読んでいて安心できます。

ルポルタージュですが、ちっとも読んでいて退屈しません。
文体はとても文学的で、内容は作者の体験自体がかなりドラマティックで、
ぐいぐい引き込まれます。政治の話も分かりやすく書かれています。
かなりのボリュームですが、短編の集合体であること、何国も取材されていること、文章に無駄がないことで
読むのは苦痛に感じず、1冊読んだだけでアフリカをずいぶん知った気になります。

読後は、この暮らしやすい気候の平和な日本で、職を持って、毎日飢えずに暮らしていることの
ありがたみをしみじみ感じました。
でもアフリカに一度じっくり行ってみたいと思わずにはいられません。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 他のレビュワーの皆さんがおっしゃるように、短いルポが連なった作品なので読みやすいです。アタマから読まなきゃいけない、という制約はありません。ちょっとずつ前後と関係してることもありますが、基本は読み切りルポ。気づいたら全部読み終わっていることでしょう。

 本書が取り上げているのは、ガーナ、タンザニア、ウガンダ、ナイジェリア、モーリタニア、エチオピア、ルワンダ、スーダン、ソマリア、セネガル、リベリア、カメルーン、セネガル、マリ、エリトリア、です。南アは大国ですが登場せず、ジンバブエのように有名な崩壊国家にも残念ながら触れられていません。僕はアンゴラや民主コンゴ共和国について読みたかったのですが、これらも出てきませんでした。包括的にアフリカについて書かれたルポではないのです。
 しかし収録されたルポはいずれも秀逸です。ルワンダ虐殺の構造を解析した「ルワンダ講義」は、虐殺について詳細に書かれた多くの単著よりもルワンダの政治・社会状況がわかりやすく書かれています。フツ族=農民カースト、ツチ族=牧畜民カースト、であり、両者は民族的にはまったく変わらない、という説明(これが完全に妥当なのかもわかりませんが)やフランスが介入した事情はこれまで読んできたもののうち最も理解を促されました。また、虐殺に際してのヒューマニスティック・ドラマチックな挿話に一切触れていないストイックさも良いです(ドラマチックな挿話を入れれば読者受けは絶対するでしょうに、自制しているんですね)。

 本書でとくに良いと思ったルポは、「氏族(クラン)の構造(ガーナ編)」「氷の山のなかで(ウガンダ編)」これはアフリカの宿痾・マラリアを理解する短いけど必読の文献です、「アミン(ウガンダ編)」「夜の黒き結晶(ブラック・クリスタル)(ウガンダ編)」これもアフリカの必須科目・呪術についてのすばらしい文献です、「闇の中で立ち上がる(エチオピア編)」「冷たき地獄(リベリア編)」などなど。

 ポーランド人の著者は自分も第三世界の人間だ、だけど白人だ、というスタンスでアフリカの人々と対峙します。僕みたいな無自覚な日本人はどうしても上から目線でしかアフリカに向き合えませんが、本書のような優秀なルポルタージュを読めば労せずして異なる視点を借りることができるわけで、こんなに素晴らしい体験はないと思います。

 ただ、アフリカは激動しており、本書は五十年前から書き溜められたエッセイで最新のものでも90年代の作、というハンデはどうしようもありません。面白く、読みやすい、かつ優れたアフリカについての読み物は今の日本の出版界ではなかなか出せないでしょう。読者の一人として、支えていきたいと思います。
 ちなみに最近手に取った中では、幻冬舎新書『アフリカ大陸一周ツアー』がなかなか良かったです。Amazonの批判的なレビューも併せて読むとなお良いでしょう。アフリカ大陸一周ツアー―大型トラックバスで26カ国を行く (幻冬舎新書)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
アフリカに興味がある人にはぜひとも読んでほしい。
アフリカ関係のどんな新書よりもいいんじゃないだろうか。

著者の感性が豊かだから、紀行文としても読める。
筆力が確かだから、小説としても読める。
事実が衝撃的だから、ドキュメントとしても読める。
確かな知識に裏付けられているから、学術書としても読める。
しかも、長篇ではなく29の短篇が集まっているので、忙しくても読める。

特筆すべきは、著者の洞察力。ひとつの何気ないことからアフリカの本質を掘り出す力。
ごく普通の日常からクーデターまで。浮浪者から独裁者まで。サハラ砂漠の真ん中から大統領官邸まで。
様々な時と場所と人からアフリカをみつめ、その点を結ぶと、アフリカ大陸がみえてくる。
アフリカが暗黒大陸か希望の大陸か、考えさせられる良書です。
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