週刊新潮に連載されている「黒い報告書」を集めた短編集。今も連載されているのかな。昔は新人作家の登竜門的な位置づけであった名物コーナーである。まるで70年代の日活ロマンポルノが日本映画の監督養成所の役割を果たしたように、新人作家の力量を測る場所でもあった。やはり犯罪と性という、人間の「業」を描けないと、作家としては失格なのであろう。そんな力を発揮する場所であった。
本書は事実は小説より奇なり、を地で行く事件のオンパレード。人間って何だろう、って思ってしまう。みんな服を着てれば判らないかも知れないが、その外面を脱いだところは獣と変わらない。だからこそ人間といえるかも知れない。そんなことを理解しながら生きていくしかないのが我々なのである。
悲しい、非常に悲しい現実を知ることが出来る。