新聞に書評が紹介されていたので買ってみました。
長年に渡る南北の国の争い、それを止めるかりそめの約束である王家同士の婚姻、
貴人とされる黒髪の人間、獣の耳を持つ亜人。
ヒロインのナカバは王族に生まれながらも赤毛の姫として人質同然に敵国へ輿入れします。
敵国の王子シーザは最初ナカバをあなどっていたけれど、
次第に彼女のまっすぐな人柄に惹かれていく――といった導入部である1巻。
正直、私はファンタジーを期待して購入したので、
世界観やヒロインの謎めいた能力は面白いと感じましたが、
巻末の予告では2巻はラブコメティックな路線になるようです。
予告のアオリ文が軽い調子だったので、この雰囲気になるのなら次は買わないな、と思います。
また、剣を抜いて戦うシーンや集落が襲われる情景、馬上の槍試合などが描かれますが、
はっきり言うと絵に勢いがなく、コマ運びも拙いので緊張感がありません。
画風はすっきりしていて好感が持てますが、怒りや悲しみ、威圧といった表情に迫力がなく、
テンポの微妙な悪さと相まって「読者を引きこむ力」を持つほどの作品ではないと感じました。
「ファンタジックな世界観での恋愛」を読みたい方にはおすすめかも知れませんが、
骨太なファンタジーや、力のこもった漫画をお求めの方には向かないかと……。