今から約250年前,小さな部族の点在する広大な翠の島を統一し,文明を根付けさせたのが穡大王であった。それから穡大王の血を引く2つの一族:黄金の鳳穐と白銀の旺廈の骨肉の争いで彩られる戦乱の歴史を繰り返してきた。現在は鳳穐の王:櫓がこの国を治めているが,旺廈の直流:薫衣と共に困難の歴史を歩み始める決意をつけようとしていた・・・
架空の国を舞台とした覇権を争う2つの血族の歴史物語である。久々に心から読み終わるのがもったいないと思ってしかたのない本であった。出来るならば,この二人の王の物語を読み続けてもっと読みたいと切に感じる。それぞれ支配している王とされている王の「今翠の国のためになすべきこと」を目指した共存関係の葛藤と犠牲,そして心のジレンマを見事に物語ってくれていると思う。久々に心から『面白い』といえる物語であった。ただ,ひとつだけ文句があるなら登場人物と地名の漢字が読めないこと,書けないこと・・・この感想を書くだけで何度入力を手書き文字でしたか・・・大変でした(笑)