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65 人中、59人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文春のPRの方法,帯コピーに疑問,
By 一読者 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 黄泉の犬 (単行本)
超のつく傑作であるが、文春の売り方が疑問だ。なぜこれほどの作品を、新聞広告や挟みこみのパンフなどでは、片隅においやる扱いなのか。帯も、まるでインド紀行の続編のようなコピーで、内容をまったく反映していない。本文は「よくここまでやった」というような、編集サイドの勇気に感嘆するが、売り方がまったくひどすぎる。もし売れなかったら、日本のジャーナリズムの大変な損失になる。
26 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
70年代と現代,
By
レビュー対象商品: 黄泉の犬 (単行本)
いつも彼の本はそうなのだが、一気に読ませてくれる。「人間は犬に食われるほど自由だ」――このことばが印象に残った。自由を感じる瞬間、それがこのようなことばになるところに現代の日本の現実がある。筆者が描くのは、私たちの「無理」を一枚引きはがした地点からの視野である。ひらけている。目から鱗が落ちるめまいのような感覚が心地よい。 全体としては、70年代のインドでの視点から今の日本を振り返る、といった仕掛けになっている。 麻原彰晃と水俣、インドとのつながり――私たちが「関係ない」と放り出して封印したつもりのものが実は私たちの現実としっかりと繋がっていた! スクープである。そして同時にこれは、日本のジャーナリズムの絶望的な現状を白日のもとにさらす報告とも言える。 日本的な「世間」を超えた新しい世界と生き方を求めた60年代末の学生運動がどのような帰結を迎えざるをえなかったか? 私たちの負債の高の測定をきちんとやろうとしている。学生たちの運動に共感はしつつも距離をとっていた筆者によってこれが書かれたことに意義がある。 絶賛のレヴューが多い中あえて一石を投じてもよかろう。 この臨場感は筆者一流のものである。それがちょっと引っ掛かる。筆者の得たものがここでは正確にことばになっているのだろうか、という疑問である。文章を書いていると時折、ことばになる瞬間に段差が乗り越えられてしまったと感じることがある。「ことば以前のもの」が「ことば」になることを「脱皮」に喩えるなら、脱皮する以前と以後はまるで別の生き物ということだって珍しくはないのだ。脱皮後は思わず見とれてしまうほど美しいのだが、脱皮前を見たら「えーっ」と驚くほどシラケる代物かもしれない。氏に筆力があるのは確かだ。しかし、その筆力は諸刃の刃である。これはたぶん藤原新也氏に「作品」以上のものを期待しているからこそ生じる贅沢な望みなのだろう。氏に私たちが求めてしまうもの。それは「真実」であろう。 いや、敢えて言おう。彼の文章には「真実を語るぞ」と言うポーズが潜在してるーーそれが彼の文章を鼻持ちならないと感じる人の直感なのかもしれない。 にもかかわらず、この本は素晴らしい。私たちが真剣に考えなくてはならない問題がここには出されているからだ。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
宗教そしてインドを中心にした藤原新也の総集編,
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レビュー対象商品: 黄泉の犬 (単行本)
写真家としての複眼視的な冷静さと正確さで宗教とインドの旅を記す紀行文。さらに、その思考の発展の上でオーム真理教についても大胆なる仮説を提示する興味深い本である。たくましく、そして真摯に思考を重ねる著者の足跡に感嘆せずにはいられない。過去の著作に一気に興味をそそらされること請け合いのHidden Jewelである。
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