「黄昏色の詠使い」感動の最終巻です。
広大な世界観、名詠式の奏でる幻想的な雰囲気、にぎやかな学園風景から独特な戦闘シーン、優しいキャラクターたち。そのすべてに魅力を感じて、ついにこの最終巻までやってきました。
私はジャンルを問わず様々な小説を読んでいますが、これほど登場人物に愛着がわいて、ハッピーエンドを望んだ作品というものはほとんどなかったと思います。
思えば第一巻、主人公と呼ぶにはあまりにも頼りなげだった少年は、歌を紡いで、絆に出会って、そして少しだけ涙を流して、愛する人を守りたいと願うようになりました。彼をはじめとして、彼を取り巻くキャラクターたちの成長に誇らしささえ感じるほどです。
悪役を登場させず、純粋に相手を想う気持ちだけを詠ったこの物語は、私が今まで出会ったどの作品よりも優しくきれいなものでした。