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著者は当初大學について執筆を開始したらしい。しかし、調査を進めるに従って父につい!て言及する必要が発生し、ついに半分は九萬一の物語になったという。私も本書の主人公を九萬一として読んだ。九萬一は、自らは、貧しい中帝大を卒業し、日本の外交官の端緒となり、国際結婚をし、暗殺に、参戦にと存分に活躍した。そして、息子大學に対しては、その才能を認め、海外でフランス文学三昧の生活を送らせ、30歳前後まで扶養し、大學を一流の文学者に育てた。
本書は、大學とその父の2人の人生が楽しめる、一冊で二度おいしい本。私のような浅学な者にとっては、大學がなぜ黄昏の詩人と呼ばれたのかといった、初歩的なエピソードにも触れて欲しかった。
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