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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
面白いとしか言いようがありません,
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レビュー対象商品: 鷺と雪 (文春文庫) (文庫)
これでシリーズ完結というのはあまりに寂しい気もするけど、この余韻が「らしさ」なのかも。 シリーズを通して、聡明で伸びやかな英子お嬢様の成長、 感受性が好ましい。 文武両道のスーパーウーマンであるベッキーさんの 格好良さももちろん。 戦前の空気を表すエピソードも多かったけど、 その都度、英子お嬢様とベッキーさんの、 自由への想い、人の世の平和と健やかさを 何より大切に思う言葉が印象的。 天下国家を背負える立場にない、 この時代の女性としての強い誇りも感じさせる。 ミステリーとしてだけではない、楽しみ方を満喫させてくれました。
28 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
物語の弧が行く末を案じる,
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レビュー対象商品: 鷺と雪 (単行本)
『街の灯 (本格ミステリ・マスターズ)』『玻璃の天』に続く、花村英子とそのおかかえ運転手・ベッキーさんが主人公のミステリー・シリーズ第三弾。本書所収の3短編は、それぞれ昭和9年から11年にわたる3年の物語です。最初の「不在の父」はある華族の男が失踪し、今はルンペンとして暮らしているらしいという不思議な物語です。それは事実なのか、そしてそれはなぜなのか…。 「獅子と地下鉄」が描くのは東京三越本店近くの和菓子店の少年が夜中に上野で補導されるという事件。少年はなぜひとりそんな行動をとったのか…。 「鷺と雪」は英子の学友が銀座で撮った写真に、台湾にいるはずの許嫁(いいなずけ)が写っていたという怪異談。ドッペルゲンガーは果たしているのか…。 こうした個々の短編は、日常に潜むささやかな、そして罪のない謎を扱った一話完結の物語です。しかし、北村薫がこのシリーズで真に描こうとするのは複数の短編を貫く、堅固で大きなストーリー・アーク(物語の弧)です。 昭和の初期、巨大な時代の力がうねり、人々を飲み込もうとしています。押しとどめようもない波濤(はとう)を前に、市井の人々は無力であるか、もしくは気がつかない。しかし一方で、この「鷺と雪」の登場人物である軍人たちのようにわずかですが、なんらかの挙に出ようと決意する者たちがいます。 「真実とされていることも、時には簡単に覆る」(96頁)その時代にあって、それでもベッキーさんは「わたくしは、人間の善き知恵を信じます」(242頁)と語ります。彼女の孤高ともいえる姿勢に、心洗われる思いがします。 北村薫はこのミステリー・シリーズで果たして昭和のどこまでを描くのか、そして物語の弧はどこまでつながるのか。楽しみであると同時に、昭和のたどった道を知る身にはつらく痛ましい物語が立ち現れてくるであろうことを感じて、心さびしい思いがするのもまた事実です。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
これからが読みたかった,
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レビュー対象商品: 鷺と雪 (文春文庫) (文庫)
このシリーズがここで終わる事だけが残念。あの時代に山ほどいたと思う お金持ちでおっとりで本好きで優しいお嬢様が、 これからの時代をどう生き抜いていったのかが知りたかった。 時代に翻弄されながらも 異性に恋したり、嫁いだり、出産したり、育児したり そういう大河シリーズになるんだと思ってたのになあ… そういうのを北村薫の筆で読みたかったなあ…
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