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『脱出航路』には既に言及したことがあるが、ヒギンズには『狐たちの夜』という名作がある。彼の作品を大きく分けるならば、「第二次世界大戦もの」と「主としてIRAが登場する孤独なテロリストもの」がある。どちらも彼ならでの持ちが味があるのだが、特に前者は傑作が多い。
さて『鷲は飛び立った』に関して述べれば、『鷲は舞い降りた』が超一流の冒険小説であるのに対して、いわばファン(シュタイナー中佐、デブリンの)向けのサービスの様な作品である。前作の小説世界が琴線に触れた者にとっては、十分に楽しめる作品であり、いくつかあるクライマックスシーンなどは、たまらない魅力を感じられるはずである。しかし、前作に比べるとプロットの構成が単純であり、大味である観は否めないのが残念である。私個人としては、有名な作品の続編に関しては基本的に否定的なのであるが、本作の場合、「苦笑いしながら許してしまいたくなる」とでもいうような出来であろうか。
尚、『鷲は舞い降りた』において映画のことを書いたが、DVD化されていることを最近知った。『鷲は舞いおりた』というタイトルであり、なぜこういう紛らわしいことをメーカーがするのか疑問に思うが、この映画版は必見の名作であることを付け加えておく。
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