「死に方を考えることは 生き方を考えること」
「エンディングノート」を記すことに人気が集まっているという。
「死の準備」という行為に人の目が向くということ自体に、社会の成熟を感じます。
さて、“ニュースの職人”こと『鳥越俊太郎のエンディングノート』
エンディングノートとは、概ね4つの工程でつくられるそうです。
1.自分史を書く
2.週末医療と介護についての希望を書く
3.葬式、法事についての希望を書く
4.家族へのメッセージを書く
本書もこの構成にならって綴られていて、大半を占めるのが 1の部分です。
現在70歳を過ぎた著者が、大学入試あたりから分岐してきた人生を振り返ります。
新聞記者、雑誌編集長、テレビキャスターと歩んできた道程は、職業柄 世の中の動きと同調しています。
現場主義の海外特派員をやっていた頃は、本人も語る通り ついている。
同じ境遇で命を落とした日本人もいる中、著者は危ない橋を綱渡りしてきました。
そして、生きている。
そんな著者にも転機が訪れたのが、ガンの発覚。
他人の生死や幸不幸を扱っていた仕事柄、自分の番がきたときには、それも正直に伝えるのが勤めだ。
そういう気持ちから、メディアで告白。
以後、数回の手術を経て今に到ります。
死に直面した者からの発言には、緊張感が伴います。
冒頭の言葉にも、そんな背景があるからこその重みを感じました。