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鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT)
 
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鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT) [文庫]

バリー ヒューガート , Barry Hughart , 和爾 桃子
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

唐代中国の静かな村庫福で、子どもたちが謎の病に倒れた。純朴な村の少年十牛は、助けを求めて北京へ赴き、老賢者李高と出会う。玉にきずある性格ながら、抜群の頭脳を持つ彼の診断では、治療法はたったひとつ、幻の薬草しかない。大力参と呼ばれるその薬草を捜し、李高と十牛は旅に出る。中国全土を巡り、数々の魔物と闘ううちに耳にした手がかりは、鳥姫の不思議な伝説だった―奇想天外かつ幻想的な中国ファンタジイ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ヒューガート,バリー
1934年アメリカ、イリノイ州生まれ。1956年にコロンビア大学を卒業後、空軍に入隊。日本をはじめとするアジア地域に配属され、中国への興味を深める。1965年に除隊後、執筆活動を開始。映画の台本を書くかたわら、何年もかけて仕上げた処女作『鳥姫伝』である。1984年に出版されるや高い評価を受け、世界幻想文学大賞を受賞した。アリゾナ州在住

和爾 桃子
慶応義塾大学文学部中退、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 397ページ
  • 出版社: 早川書房 (2002/03)
  • ISBN-10: 4150203083
  • ISBN-13: 978-4150203085
  • 発売日: 2002/03
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 568,285位 (本のベストセラーを見る)
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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 好みが分かれる作品。, 2003/9/11
レビュー対象商品: 鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT) (文庫)
わたしにはとても面白かったです。好みが非常に分かれる作品だと思います。とにかく勢いが素晴らしい! そしてキャラクターが素晴らしい! リーカオ老師は今まであまりお目にかかったことのないキャラクターです。「もうもうちゃん」も可愛くて「頑張れ!」と応援したくなります。

コミカルに、勢いに乗って突き進む物語ですが、実はシリアスです。伏線が全て鮮やかに生かされていて、読後は涙と共に爽快感を得られます。

ただ、難点を挙げるとするならば、初めのうちのとっつきにくさが気にかかります。最後まで読めばあれが全て最後につながる布石だったとわかるので、読みづらくてもぜひ最後まで読まれることをオススメします。とても楽しくて、切ない物語です。

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20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 チャイニーズ・ファンタジー‥かな?, 2002/6/4
レビュー対象商品: 鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT) (文庫)
fantasy novels を日本語訳すると「幻想小説」となるが、鳥姫伝に関して言えば、「伝奇浪漫冒険小説」・・になるのかなあ。
 冒頭はコメディ満載のユーモア小説と思った。一章を読み終わる頃にあらすじとしてはシリアスなことに気付き、半ばにして冒険に胸躍らせ、貰い泣きし、奮い立ち、鼻息荒くラストまで一気読みだった。

 ディズニーアニメでは、愉快でドジな脇役たち(美女と野獣のローソクとかアラジンのランプの精とか)が、大いに笑い歌い踊り喋り泣く。その彼らを主人公にしたら、きっとこんな小説が出来上がっただろう。
 実は鳥姫伝を読んでいる間中、ディズニー風に戯画化されたキャラクターが頭の中を所狭しと駆け回っていたのだ。ちゃんと煙を蹴立てて。

 こんなにエネルギッシュで逞しいファンタジー小説というのは、日本やヨーロッパではついぞお目にかかったことがない。(単に知らないだけかもしれないが)
 鳳凰が語るには、「われわれは再会する」らしい。
 というわけで、今現在、私は次回作を心より待ちのぞんでいる。そうか、この小説の重大な問題点を思いついたぞ。

 続きがすぐ読みたいのに、読めないなんて!

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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 暗喩が上手い, 2003/11/30
レビュー対象商品: 鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT) (文庫)
原作者の造詣に深いものがありますが、訳も、暗喩をキチンと漢字を調べて踏んでいる所が素晴らしいの一言に尽きます。訳者の苦労は、さぞやと思えるだけに、傑作というより怪作かもしれません。

都で飲んだくれている、頭脳明晰過ぎで物騒な李老師(李なのが凄い)が、中国的な仙人観の典型で、田舎で奇病が起こった事から、この李老師を引っ張ってくるハメになる主人公、力自慢なのがとりえなのに、名前が陸羽、茶聖と同じ、つまり、日本の茶聖である利休が敢えてジョークとして名乗った名前を本名に持ち(日本独自の侘び茶を敢えて暗喩として踏んで、だから農民なのも凄い)、その通り名が、なんとあろう事か、十牛!十牛って言えば、禅宗で根本的な題材の一つとされる十牛図は、有名ですよね。その十牛が、道教的な仙人そのものの老師と共に、言葉では表現し難い体験を、体験した物語で伝えるというさわりだけで、暗喩が満載でプロットと深く結び付いています。さわりだけでも、これだけの暗喩があり、中身は、敢えてアメリカ人が誤解した架空の中国を舞台にして、造詣の深い人が暗喩とプロットに反映させた作品でしょう。もっとも、ブラックジョークが多いので、好みはかなり別れると思います。
表紙のイラストが少女趣味なのが不満と言えば不満ですが、李老師の、看板に偽り有りって決め台詞を観れば、ジョークに対応したとも考えられます。

そんな事は無視しても、ストーリーは、アメリカ人でも楽しめた、精巧なもので、中国の人には皮肉がキツいかもしれませんが、散りばめられた暗喩を踏んだ物語は、大人向けとして、丁度、日本人くらいの文化で、一番楽しめるかもしれません。

ブラックジョークに近い暗喩とストーリーとの関係を示した註だけで、恐らく本が出来てしまいそうな、大人向けのファンタジーだと思います。表面をスラっと読むのも楽しい物語ですが、満載されている暗喩を踏んだ単語を調べて、そのジョークを楽しむのも、楽しい読み方かもしれません。中国趣味の人には、お勧めだと思います。意図的な怪しさの部分、あれ?って思って調べて爆笑の味を楽しんでは如何でしょうか?

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